JICA海外協力隊の世界日記

Hiro! Di ブルクンバ

環境分科会2日目午後と3日目

インドネシアの環境教育隊員が南スラウェシ州の州都マカッサルに集まって行われた、

分科会2日目。

午前の部が終わり、午後はゴミ処理に携わる方々を訪問しました。

訪問させていただいた1か所目はゴミ銀行と呼ばれる場所。

「ゴミ銀行」とはリサイクルゴミを収集・分別作業を行い、それらのゴミをさらに

リサイクル施設へ売却している施設です。

今インドネシアではコミュニティグループ単位でも

このような施設が数多く立ち上げられています。

今回訪問したのは環境局の職員も勤務する大規模な施設。

ゴミの回収車両としてトラックを9台、三輪バイク型を8台所有し

リサイクルゴミの回収を行っています。

今回はマカッサルの500以上のゴミ銀行のサポート(立ち上げ・継続など)

を行っている方に話を伺うことができました。

ゴミ銀行の普及啓発のためにコミュニティへのアプローチを頻繁に重ねた結果

今に繋がっているというお話を聞きました。

現在の状態に至るまでに約5年の年月をかけられた、とのことで

継続性と頻度、住民に訴えかける力が住民を動かす、ということを感じました。

次にお会いしたのは、リサイクルゴミを自宅で買い取ってもらえるアプリを開発した大学生の方です。

このアプリを利用すると、ゴミ買い取り業者が自宅まで来てくれます。

このアプリを開発するきっかけとなったのが

住んでいたアパートの近隣住民によるポイ捨ての問題だったと言います。

このアプリを生み出す前にもお菓子の販売を行うビジネスにも挑戦したことがある方で、

起業家精神がとても強い方でした。

身近なところから問題を解決するための方法をビジネスとして考える姿勢は

とても意欲的で、インドネシアのゴミ問題に取り組むものとして

自分も頑張らないと、と勇気をもらいました。

3日目は朝に海岸近くでの清掃活動。

学校の先生方や生徒が40人以上集まり、ゴミの種類ごとに袋を分け

ゴミを拾いました。

時間としては約1時間ほど。子ども達は積極的にゴミ拾いを行っていました。

ゴミ拾い終了後も飲み物のカップの種類によって再度分別をし、

昨日訪問をしたモールサンパーを利用してゴミの回収をしてもらいました。

こうして環境教育隊員の3日間の分科会は終了しました。

分科会後はすぐに隊員同士で振り返りを行いました。

振り返りを行う中で

今回学んだ内容の任地での活動への繋げ方や、今後の分科会についても話し合いました。

私個人としては今回の分科会を通して

環境に対する意識が高い人がより良い仕組みを整えていく原動力となっていることを感じました。

また環境にまつわる「原体験」があること、

自分自身の問題として環境問題を捉えられるか、という点も

キーポイントになっていることを改めて確認することができました。

現在私は任地で学校巡回を中心に環境啓発にあたっています。

環境に関心を持ってもらい、行動にうつしてもらうということは時間がかかるものですが

環境問題を“自分ごと”として認知してもらえるような活動をしていこうと思います。

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