JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「びこーずあなたは日本人」

セネガルで生活をしていて、

ふと不思議に思ったことがある。

それは、公用語であるフランス語と現地の民族の言葉が

混ざって話されているということである。

フランス語を英語に、

現地の言葉を日本語にしてみると、

「あなたはお金があるでしょう?

 びこーず、日本人だから。

 私は日本語がしゃべれない、ばっと日本へ連れて行って。

 にほんのプレジデントはだれ?

といった具合に、妙な外国人のような話し方をしている。

セネガルの公用語はフランス語であるが、

一般生活ではウォロフ語やプラール語、またセレール語など、

その地域の民族の言葉を使って話している。

同じ社会で異なる機能を持った複数の言語が使い分けされている状況を

言語学の専門用語で「ダイグロシア」というそうだ。

面白いのは、

接続詞などがフランス語になってしまうということだ。

「アイスクリーム」など、自国になかったものが

そのもの自体と海外の言葉が一緒に入ってきた、というのは

理解しやすいのであるが、

間をつなぐ言葉がフランス語で話されている。

しかも、

ニュースを読むキャスターも同様の話し方をする人がいるそうで、

「現地語の乱れ」に警鐘を鳴らす人もいるそうだ。

セネガル全体で現地語の語法自体が悪化しているという。

学校などの教育現場でも同じ現象が起きている。

私は、派遣前訓練で公用語のフランス語を学び、

任国に派遣されてから、配属までに現地語のウォロフ語を学び、

配属されてからは、前回紹介した「タリベ」との

コミュニケーションのためにプラール語を学び、

と言った具合なので、

私の話す言葉も混ざっている状況だ。

そして、時には日本語を混ぜてしまうのだから

もうどうしようもない。

もちろん、日本語は通じないけれど、

東京と大阪は、上の写真に写るかれらのおかげで有名だ。

公用語や民族の言葉が混ざっても相手の言いたいことは理解でき、

自分の言いたいことを伝えることができ、

これも、セネガルの文化なのだと思う。

しかし、各方面の専門家からすると

これは危惧すべき状況なのかもしれない。

びこーず、伝統やかるちゃーは大切だから。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ