JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「セットプラス」

セネガルで都市間を移動するときによく使われるのが

セットプラスと呼ばれる乗り合いタクシーだ。

セットはフランス語で7、プラスは席という意味で、

文字通り、7人乗りのタクシーだ。

車両はどれも古く、

窓が閉まらなかったり開かなかったり、

窓ガラスに大きくひびが入っていたり、

ボロボロという言葉がよく似合う。

車体の底に穴が開いていて、地面が見えることもあるし、

雨が降り出せば、雨漏りなんていうことも珍しくない。

快適な移動とはほど遠いセットプラスでの移動だが、

セネガルのほかの交通手段に比べれば、

「セットプラスで行こう」となる。

都市間バスはスピードが遅いうえ、途中の町や村にも停車するので

目的地まで時間がかかる。

ミニバスという乗り物もあるが、エンジントラブルも多く、

立ち往生しているのをよく見かける。

セットプラスに乗るのは、人間だけではない。

家畜が荷物といっしょに運ばれることがしばしある。

ヒヨコがたくさん入った段ボールを自分の膝の上にのせて、

なんていうように運ぶ人もいるし、

クルマの屋根にヒツジをのせる人もいる。

このような場合、ヒツジはたいてい50キロの米袋などに体を入れられ、

顔だけを出すカタチになる。

悲しそうな表情を見せるヒツジもいれば、

どこか落ち着き払った表情を見せるヒツジもいる。

屋根にヒツジがいるときは注意が必要だ。

というのも、雨漏りをするくらい古い車体のセットプラス。

「雨が降ってきた」と思ったらその正体は…

ヒツジが移動中に用を足し、それが車内に漏れてきていた、

なんていうこともあるからだ。

屋根にのっているのはニワトリのこともある。

セットプラスは、

首都ダカールから私の任地サンルイまで、260キロの距離を

5時間から6時間ほどで走り、

運賃は5000FCFA(日本円で1000円ほど)である。

座席がいっぱいにならないと発車しないので、

ドル箱路線でないところの移動は、

時間に余裕を持つことが大切だ。

いろいろとツッコミどころの多いセットプラス、

そのほとんどが文句なのだけれど、

これからもお世話になる乗り物だ。

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