JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「いらっしゃいませ!」

セネガルでは、町の商店をブティックと呼ぶ。

日本でブティックと言ったら洒落た印象を受けるけれど、

セネガルのブティックは決してお洒落なお店ではない。

狭い店内には奥行きのほとんどない棚が天井まであり、

きれいに整頓された商品が天井まで高く積まれている。

商品は食料品や生活用品などで、生活に必要なものが揃っている。

野菜はじゃがいも、玉ねぎ、にんにくを取り扱うところが多く、

冷蔵庫のあるブティックではジュースを買うこともできる。

大体どこの商店も同じような作りで、

同じようなものが売られ、その値段も変わらない。

ブティックでお釣りがないということは珍しいことではなく、

飴ひとつ、ガムひとつがお釣りとして返ってくることも多いし、

顔馴染みのお店ではその場で支払いをせずに、

「つけ」としてあとで払いに行くこともある。

日本のコンビニはほとんどのお店で24時間営業だと思うけれど、

セネガルのブティックも負けていない。

さすがに24時間ではないが、

イスラム教徒がほとんどの国であるため金曜日のお祈りの時間と

朝に雨が降っているときを除けば、朝早くから夜まで営業している。

人々が道を歩く時間帯が営業時間となるのがセネガルのブティックだ。

セネガルでは多くの人が、雨が上がるまで出勤しないし、

お祈りの時間は人通りがなくなるし、

営業時間を決めずに人通りがあるときに店を開けるというのは

理にかなっていると感じている。

私の任地であるサンルイには、「原宿」がある。

原宿と言えば、東京は渋谷の北に位置し、

古着も多く取り扱われ洋服・ファッションの街として有名だと思う。

原宿竹下通りをみなさんもご存じだろう。

サンルイの原宿と言っても、勝手に私が言っているだけなのだが、

ここでは衣料品のほとんどが手に入る。

男性もの、女性もの、どちらも売られているし、

背広やワイシャツ、ネクタイなどフォーマルなものから

パーカーやジャージ、ジーンズなどカジュアルなものもある。

カバンやぬいぐるみ、マフラー、帽子などもあるが、

全て古着であり、値段は交渉次第だ。

靴下やタオルも売られていて、

下着まで売られているのだから面白い。

男性の洋服の隣に、ブラジャーの山がどんとあったりする。

値段は交渉次第と書いたが、

Tシャツ1枚は500FCFAから1000FCFA

日本円で100円から200円ほどと大体の相場がある。

この古着の中には、いわゆるファストファッションのものがあり、

日本で目にしたことのある

ファストファッションブランドの名前を目にすることも多い。

中国やバングラディッシュ製品のものも多いが、

どこの国を回ってセネガルにたどり着いたかは分からない。

さて、魚は市場でも買うことができるが、

海辺や河辺へ行って直接漁師から買うこともできる。

ただし、1匹、2匹で買うことはできずキロ単位でのみ購入できる。

朝と夕方、漁から戻ってきた舟の周りには人だかりができる。

サンルイの海は、舟をつけることのできる港もなく、桟橋もなく、

人々は海の中に入っていって漁師と値段交渉を始める。

サンルイでは魚のほか、エビやカニ、イカも買うことができる。

自宅に冷蔵庫のある家庭は少なく、

その日食べる分をその日に購入するのがセネガルスタイルだ。

だから毎日女性たちは市場へ買い物に行く。

市場の中の商店では、燻製させた魚や乾燥エビを買うことができる。

買い物へ行く女性は、バケツを持っていることが多い。

セネガルのビニール袋は質が悪く、

重いものを持つとすぐに破れてしまう。

質のいいビニール袋を売って歩いている人もいて、

その人から一つ100FCFAほどで買うこともできる。

しかし、日本円でたった20円ほどだけれど、

100FCFAでもう一つか二つ野菜を買えるし、

ビニール袋を買う人は少ない。

バケツは重いものを入れても安心だ。

バケツの中には、野菜や生魚など、すべてがどんと入っている。

そして、セネガル人女性の多くが、

この重いバケツを頭の上にのせて歩いて家に帰っていく。

セネガルでの買い物は、

赴任した当初は、どきどきしながら行っていたけれど、

今では顔馴染みの人がたくさんいるので安心して買い物へ行く。

「ケチはよくないよ!」

「今月厳しいの!」

と言っていつも安くしてもらっている。

今日はいつものおじさんのところで何を買おうか。

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