2016/05/27 Fri
活動
飼い主の責任。
日本では、牛の調子がおかしい、そんな時は電話1本で獣医師さんが診療に来てくれます。
しかし、パラグアイではまだまだそのようなシステムは整っていません。
牛の調子がおかしいな、と思った時は、自ら街にあるアグロペクアリア(農業、動物系の必需品がいろいろと揃っているお店)に出向き、症状を説明、薬を購入して、自分で治療を行っていかなければなりません。
もちろん飼い主の責任は重大。
きちんと治療を行う人がいる一方、やはり中には「自分ではできない」、「怖い」、と何もせずに放置している人もいます。
そんな中、先日パラグアイ農業普及局の獣医師さんと協力して、
治療を行う際の基礎中の基礎、注射の打ち方に関するミニ講習会を行ってきました。
これまで、サイレージの講習会、搾乳タオルの使用についての講習会などを行ったことはありますが、今回のテーマに関しては初めての開催です。
私は注射器の扱い方についての簡単な説明を担当。
といっても、カウンターパートによる通訳・解説付きです。
もともとパラグアイに存在したグアラニー語と、それから入ってきたスペイン語の2つの公用語を持つパラグアイ。
田舎での会話の中心はグアラニー語で、スペイン語よりもグアラニー語で説明した方が、より理解してもらえるのです。
どのような薬をどこに打つのか(皮下注射か、筋肉注射かなど)。
どのような薬をいつ打たなければならないのか。
などなど、より専門的な知識は獣医師さんに説明をお願いしました。
前日に獣医師さんと打ち合わせをして、パワーポイントを作製。
各家庭に配れるように印刷して持っていきました。
説明が終わった後は実践の時間です。
獣医師さんが見守る中、本物の牛で挑戦しました。
講習会中、きちんと私たちの言葉を聴いて、質問をしてくれた酪農家さんもいれば、パワーポイントを印刷した紙を渡した瞬間に半分に折り曲げ、そのまま見ることのなかった酪農家さんもいます。
それでも、何か少しでも学んでくれることがあれば・・・と切に願いつつ、これからも何からのテーマでミニ講習会を開催していきたいと思います。
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