JICA海外協力隊の世界日記

牛vaca日誌 in PARAGUAY

あたたかさ

こんにちは!
あけましておめでとうございます。
2017年最初の投稿は家畜飼育隊員コロネルボガード市の小林夏実が担当します。
コロネルボガード市は県庁があるエンカルナシオン市からバスで約1時間半、パラグアイ名物であるチパ(チーズ、マンディオカ粉、ブタの背油、卵をこねて作るパン)が有名な町です。
町の中を通る国道1号線沿いにはたくさんのチパ屋が並び、遠方からわざわざ買いに来る人もいるそうです。
そんなチパのおいしいコロネルボガード市に来てから約半年、私は人のあたたかさに何度も驚かされました。


まず1つ目はあいさつです。
赴任してから最初の通勤。スペイン語にも不安をかかえひとりで職場まで歩いていかなければなりませんでした。
しかし家を出てすぐに「Buen día! (おはよう!)」という声!しかも知らない人!
職場まで約500 mという短い距離で何人とあいさつしたんだろうというくらい声をかけてもらいました。
それ以降も毎日会う人、ときどきすれ違う人、初めて会う人みんながあいさつしてくれます。
今では私も負けずにあいさつする!というのが目標の1つです。

(あいさつが飛び交う散歩道)


2つ目はマテの文化です。
パラグアイにはマテというお茶をみんなで回し飲みする文化があります。
日本では家族や友だちの間ですら1つのお茶をみんなで飲むことはほとんどないかと思います。
しかしパラグアイでは農家さんを訪問したとき、職場での休憩、家族での団らんなど知り合い同士ではもちろんのこと、散歩中である私のような見知らぬ外国人にさえ声をかけてくれてマテを回す輪の中に入れてくれます。
私はマテをとても気に入ったので、1人でも飲めるようにポット、グアンパ(コップ)、ボンビージャ(ストロー)を買いました。
しかし不思議なことに自分1人で飲んでいるときより明らかにみんなと一緒に飲むマテの方がおいしいのです。
マテがおいしいのはそこに流れる時間、空気、人との会話があるからなんだと思います。

(マテのためのポット、グアンパ、ボンビージャ、茶葉)


3つ目は助け合いの精神です。
私たち家畜飼育隊員は農家さんを回るためにバイクの運転が特別に許可されています。
しかし日本で免許はとってきたものの、路面状況の良くないパラグアイで乗りこなすのは一苦労です。
ある日農家さんのところに行く途中、急にバイクが動かないという事態に!
どうしたらいいのかしばらく道端で途方に暮れていると、1台の車がやってきました。
さっき通りすぎていった車だったのですが、わざわざ気になって戻ってきてくれたそうです。
それから知り合いの修理屋を呼んでくれて、そうしている間にも5,6人が集まってくれてバイクを一生懸命直そうとしてくれました。
その後、近くの修理屋まで運んでもらいなんとか家に帰ることができました。
しかも代金の請求は一切なし!
結果的にバイクが故障してくれたおかげでとてもあたたかい思い出ができました。


他にもバスに乗ったときどこで降りればいいか隣の人に尋ねたら、わざわざ同じところに行く人を探してくれたり、私の拙いスペイン語を根気強くきいてくれたりと、ここには書ききれないほどの優しさがパラグアイにはあります。
日本にいるときより不安が大きいからなのか、1つひとつの行動、言葉がとてもあたたかく感じます。
言葉もまだまだで満足に感謝の気持ちも伝えられていませんが、いつかこのあたたかい人々に少しでも何か返せたらいいなと思います。


次の更新は私たちのグループ唯一の男性・ヘネラルアルティーガス市の恵木徹が担当いたします!

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