JICA海外協力隊の世界日記

ルワンダかけはし通信~ブホロ ブホロ

EXPO出展!~準備編

断水続きの8月です。昨年は断水連続記録が最長約1ヶ月でしたが、今年は改善される事を願っています。

今回は6月にルワマガナ郡で開催されたEXPO出展の模様について、2回に分けて紹介します!

■EXPOとは

毎年ルワマガナ郡庁主催でEXPOが開催されます。開始は2016年位という事で、ごく最近始まったイベントですが、コーペラティブ(=協同組合、以下コーペラ)や、NGO、農業関係の団体などが参加し、活動紹介やビジネスマッチング等を行い、郡のビジネス活性化を目的としたイベントです。

ルワマガナ郡だけではなく、各郡でも開催されているようです。

今回は私が支援しているグループもEXPOに出展したので、その様子をレポートします。

■EXPO開催情報を聞いたのは前の週

開催概要が知らされたのは、正式なアナウンスではなく、偶然郡庁の課長が電話で話しているのが聞こえたからでした。

私「さっき電話でEXPOって聞こえたんだけど、何のこと...?」

課長「ああ、来週EXPOが開催されるんだよ。今メンバーを集めているんだ」

私「え、来週...?」

開催を1週間後に控え、未だに出展者募集の電話をしているイベントの運営方法に若干の不安を感じつつ、「可能なら私の支援しているグループも出展紹介したいんだけれど、間に合う?」と聞くと、「ああ、大丈夫だよ」と快諾。ここら辺の話の通り易さは活動するに都合のいい所です。

途中交渉が難航した部分もありましたが、他の隊員が支援しているグループも紹介し、最終的には全4グループ出展に滑り込む事が出来ました。

【写真①:出展者は郡庁担当者と登録手続きをした後、課長と業務概要や現在のビジネス状況を歓談】

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◇今回出展支援したグループ

①フードショップ(料理上手の友人のMs.R。ルワマガナ郡でカフェ新規出店の目標に向け支援中)

②ハンドクラフトコーペラティブ(Ms.Mをリーダーとする女性グループのコーペラ)

③フレッシュジューススタンド(Ms.Oが最近ルワマガナ郡に出展した。他隊員支援)

④バッグショップ(Ms.S達が作るバナナの皮のカゴバックのお店。他隊員支援)

【写真②:上2枚_ハンドクラフトコーペラ/下2枚_フードショップを出展した友人】

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■事前準備の大変さ

無事に出展が決まりましたが、ここからがルワンダのイベント特有の大変な所でした(日本ではちょっと考えられない...)。

◇開催概要はあくまで概要

EXPO期間は2018年6月6日(水)~8日(金)の3日間。場所は郡庁横の広いグラウンド。昨年イベントをちらっと覗いた事はあったので何となくイメージはつくものの、詳細の流れや事前準備の段取りは分からず。

◇スケジュールは未決定だらけ...

担当者に確認した所、予想はしていましたが開催期間と場所以外は直前までほぼ未定でした。「備品の準備は?貸出備品は何があるの?」「事前準備の集合時間は?」「各出展グループのブースの割り振りは?」「当日の開始時間は?」…という質問に、全て「まだ分からない」との回答。「担当者も分からないとはどういう状況なのだろうか...」と訝しみつつ、辛抱強く確認。

以前であればとても不安に思う所でしたが、さすがにこの1年ルワンダで活動してきたので、これらは全て想定の範囲内。「まあ、当日頑張ろう」といって、支援グループと出来る準備を進めていきました。

◇宣伝不足→朝の会議で宣伝!

開催が近づいてきて、道で会う人、イソコ(=市場)で会う人、学校の生徒達、イガーレ(=自転車タクシー)お兄ちゃん達に「来週EXPOがあるの知ってる?」と聞くと、「え、そうなの?」「何も知らないなあ」という反応。郡庁の職員でさえ担当者以外は知らない様子。市民にとってEXPOは日本でいうと地域の夏祭り的なもの(日本では小さなお祭りでさえ1~2ヶ月程前から準備が始まり、予算取りや出し物、プログラム、地域の消防との段取りがなされた上で、市民向けには貼り紙等で開催を周知し…という流れなのに)。

「これはいかん。自分で出来る宣伝方法は何か...」と考え、4日(月)の朝の全体会議でスピーチをする事に。要旨は「今週EXPOで我々ボランティアが支援するグループがブースを出展するので来て欲しい。そもそもEXPOについて今週開催にも関わらず案内が不十分で市民に周知されていないので、友人や家族に声を掛けて誘って欲しい」という内容。

原稿は英語で書いた文章をルワンダ人の友人達にキニアルワンダ語で訳して貰い準備。友人達も先生さながら原稿を見せる度に「ここはこういう表現の方がいいよ」と校正していたのが面白かったです。

事前に課長に了承を得て、朝の会議の最後に少し時間を貰ってスピーチ。キニアルワンダ語というのがよかったらしく、皆からは予想以上に高評価。会議の取り纏め役の副郡長からも「確かに案内がなされていないから、しっかり宣伝するように」というような言葉を引き出すことが出来ました。

【写真③:朝の会議のスピーチの様子】

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■前日までの準備

◇看板作り

お店のプロモーションの為、看板や値札作り等、ちょっとしたお店のアイテムを作成。お金を掛けられないので折り紙などで手作りしつつ、少しでもPR出来るように。

【写真④:上&中_フードショップの看板と値札/下_ハンドクラフトコーペラの看板(※)】

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※このハンドクラフトコーペラのグループ名。agaseke=basket、 urukundo=loveという意味。

◇パンフレット作成

また、他の隊員達がPR用にイベントのパンフレット(日/英)を作って、近隣地域の隊員達にメールをしてくれイベント案内。

【写真⑤:パンフレット】

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◇料理の仕込み

各支援グループには毎日足を運びながら、「準備はどう?もうすぐだけど忘れてない?詳細スケジュールはまだ分からないんだけど、当日とりあえず会場に行ってみよう」とフォロー。

各グループは模索しながらも準備を進められていたので、私は一番準備に時間の掛かるフードショップの仕込みを手伝う事に。他隊員達にも急遽手伝って貰い、大変助かりました。

メニューはほぼMs.R自身のアイデア。ムズング(=外国人)の家で家政婦として働いていた経験もあり、色々なレシピを知っています。今回のメニューは以下。

※今回のメニュー

コロッケ、ピザ、ハンバーガー、ドーナツ、ケーキ(キュウリ味)、クッキー。

【トップページ&写真⑥:料理の仕込み。ひたすら作り…】

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いずれもルワマガナ郡の人には見慣れない食べ物なので、保守的なルワンダの人々、果たしてどれほどお客さんが来るか...。

不安を感じつつも、粉まみれになりながらみんなでせっせと作っていました。

次回はEXPO当日の様子についてレポートします!

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