ルワンダかけはし通信~ブホロ ブホロ(小郷隊員は帰国しました。)

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小郷 智子
大阪府

タイプ/職種
青年海外協力隊
コミュニティ開発
派遣国
アフリカ
ルワンダ ルワマガナ郡
一言メッセージ
かねてからの「途上国の現場を見たい」という思いから、銀行を辞めてルワンダの地へ。人々の温かさに触れながら、日々ルワンダと自分の可能性に挑戦しています!合言葉は「ブホロブホロ(=少しずつ少しずつ)」!

 

ICTイベント、TAS2018に参加!

2018.07.31

活動

大乾季に入り、断水になる頻度が増えてきました。去年は「水が止まった!!大変だ!」と大わらわでしたが、今や「そうか、もうそんな季節かー」と余裕があります。

今回は5月に開催されたTransform Africa Summit2018(=以下TAS2018)について紹介します!

■TAS2018とは

*ルワンダだけではなくアフリカ各国や企業、大学等が参加するICT国際会議。『ICTを活用してアフリカの発展を促進していこう』というテーマのイベント。今年は22ヵ国参加。

*主催国はルワンダ。

*2013年から開始。

日本でも東京で言うと国際フォーラムや幕張メッセ等で開催されているICTイベントの国際版のようなイメージです。

『TAS2018』の話は以前から聞いていて参加したいと考えており、今回特別に機会があって参加する事が出来ました。「ルワンダは国家指針としてICT立国を目指している」と耳にはしていましたが、まさかアフリカでこのような大規模なICT国際会議が開催されているとは予想しておらず、非常に驚きました。TASはあくまでイベントなのでアフリカの実態が伴うのはこれからですが、それでも『アフリカ=後進国』のイメージを覆すには十分な刺激を受けうるイベントだと思います。

非常に面白かったので参考までに紹介します。また、以下サイトにて全セッションがアップロードされていますので、詳細も見ることが出来ます。

※参照:

https://transformafricasummit.org/

【TAS2018概要】

◇日程:2018/05/07~10

(但し初日は閣僚の会議、最終日はゴルフ懇親会だったので、私が出席したのは会議の開催されたた2日目と3日目)

◇場所:コンベンションセンター(@首都キガリ)

【写真①:ドーム状の建物がコンベンションセンター】

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【2日目】

■Opening ceremony

・各団体代表者等がスピーチ

・ルワンダ大統領のカガメ大統領もスピーチ

・ステージ画面のプロジェクションマッピングやオープニングビデオもなかなか凝った物が準備されていた(ルワンダ国内で作成できるのか?外注?)

【写真②:上_Opening ceremony/中_カガメ大統領のスピーチ/下_TV取材班も来ていた】

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■展示ブース

・ルワンダでの起業が1-2年目の若いstart-up企業が出展し、自社のサービスや技術を紹介(他国に本店があって、支店出店の日が浅い、という企業も)。

・「これから頑張るぞ」というエネルギーを感じた。

・個人的にはドローンやソーラーエネルギーで農業管理をするシステム、地価評価アプリに興味がわいた。

【トップページ&写真③:展示ブース】

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■State of Digital Health in Africa

・Health関連の団体による、アフリカのイノベーション技術の活用可能性とそのロードマップについて、のパネルディスカッション。

・「オープンシステムによって持続的なHealth careをより促進する事が出来る(可能性がある)」という意見も出た。

・「アフリカの課題は資金ではなく戦略の構築だ」というのが印象的だった。

【写真④:State of Digital Health in Africa】

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■Start-up250 Kick-off event

・JICA主催(支援?)のstart-up企業(グループ)によるビジネスプレゼンのコンテスト。

・4分スピーチ+3分Q&Aセッション。

・8チームがプレゼン。

・翌日の『Face the Gorillas』の出場までにはまだ至らないが、若い企業(チーム)でこれから頑張っていこう、というエネルギーがあった。

・報償は資金支援ではなく、ビジネス実務支援のサポート(人的ネットワークの提供やアドバイス等)

【写真⑤:Start-up250 Kick-off event】

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【3日目】

■Face the Gorillas

・毎年TASの目玉イベント、start-up企業のビジネスプレゼンのコンテスト。

・3分スピーチ+10分Q&A+3分交渉、のセッション。

・5チームがプレゼン。昨年に続きリベンジ参加チームも。

・評価チーム(=通称gorillas)がその場で率直な評価を出す。関心のある企業にはスポンサー支援の申し出も。

・プレゼンもしっかりしており、Q&Aでは厳しい質問もあり、白熱していた。

(但し、日本や他国で既に類似のサービスやアプリがあるものも)

【写真⑥:Face the Gorillas】

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■The Roadmap to $300 billion investment goal

・アフリカの今後のICTにおける投資戦略に関するパネルディスカッション。

・ルワンダの閣僚だけではなく、他国のゲストスピーカーも交え、今後の在り方をディスカッション。

【写真⑦:The Roadmap to $300 billion investment goal】

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■Future use of Blockchain technologies

・今後アフリカでのBlockchain技術の活用の仕方に関するパネルディスカッション。

・パネラーはBlockchainの団体・識者であったようだが、やや話の内容が大枠過ぎた印象。

・最後の質疑応答で、UN関係者が「このBlockchainが具体的にアフリカにどのようなメリットをもたらすと考えているか(先進国に利益が流れるだけではないのか)」という質問の切り口はよかった。

【写真⑧:Future use of Blockchain technologies】

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■Smart Africa Women Summit

・ICTが女性の社会進出にどのような影響を与えるか、というパネルディスカッション。

・閣僚、実業家、団体関係者...等がパネラー。

・単に女性の権利擁護するのではなく、具体的な団体での活動、ビジネスの現場や自身の経験を交えたディスカッションで盛り上がった。質疑応答も活発であった。

・女性に関わるデータを集計した発行物も配布された。

【写真⑨:Smart Africa Women Summit】

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■Ms.Geekの発表

・10代くらいの女性だけを対象にしたICTコンテストの結果発表。コンテストまでのプロモーションビデオの後、最優秀賞発表。

・今年の優勝者はニジェールの女の子のチーム。

【写真⑩:Ms.Geekの発表】

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■閉会宣言

・「TAS2018の会議と並行して分科会も開かれ、そこで幾つかの取り決めを締結する事が出来た」

・「このTAS2018を契機に、これからもイノベーション(活動)を継続し、発展していく事を目指していく」

・参加の感謝を示しつつ、来年は更なる運営の改善を宣言。

・最後に全参加国の言葉で「ありがとう」と言っていたのは印象的(「ありがとうございました」が一番言いにくそうでしたが、頑張って言ってくれました!)

【写真⑪:閉会宣言】

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◇感想

・飛びぬけて先進的なアイデアはなかったものの、こうした技術を活用して「この国を、アフリカを変えていくぞ!」という熱意を感じるサミットであった。

・若手が登壇する機会も多くあった。

ルワンダの技術発展はまだまだ課題も多いのかと思いますが、「今まさに新しい力で国を動かそうと頑張っている瞬間」に立ち会えた気がして、非常に興味深かったです。この会議には日本のベンチャーキャピタルの企業も参加していたようです。

しかし、地方の殆どの人はこうした国際会議が国内で開催されている事を知りません(情報伝達、宣伝が不十分)。任地に戻って同僚や友人に話したり写真を見せた所、非常に関心が高かったです。そこで簡単な『TAS2018レポート』を作成してせっせと配布し、地方で1人啓蒙活動中。先日は郡庁のトップ・郡長宛にもレポートを提出する等、今自分に出来ることをしています。

「将来的には東部ルワマガナ郡からも参加者が出ると嬉しいなあ」と思っています。

【写真⑫:レポート、パンフレット&参加ID】

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こうした会議はあくまで一時的なイベントではありますが、こうしたイベントを契機にルワンダの発展が活性化される可能性もあると思っています。