2018/09/20 Thu
活動
Karateの話~その②:出張空手教室
曇り空の日が増え、時々雨が降るようになってきました。いよいよ雨季の到来です。この時期は一日の寒暖差が大きく、ルワンダ人でも体調不良になる人が増えます。
さて、前回に引き続き空手関連の話です。
今回は任地外で出張空手教室を開催した様子を紹介します!
■出張空手教室@南部県ニャンザ郡の小学校
同期隊員の任地で出張空手教室を開催してきました。同期の職種は青少年活動で、下記小学校で情操教育を担当しており音楽や美術を教えています。
◇開催場所
・学校名 :Nyanza Peace Academy(私立)
・場所 :南部県ニャンザ郡
・学校構成:ナーサリー(幼稚園)+プライマリー(小学校)
・児童数 :ナーサリー約100人+プライマリー約270人
・授業 :(月)~(金)
この小学校は月に一度スポーツデーがあり、「ここで是非空手を教えて欲しい!」と依頼があったので出張してきました。
スポーツデーの前日に任地のルワマガナ郡からバスを乗り継ぎ約5時間掛けて南部県ニャンザ郡へ。スポーツデーはサッカーやバレーもやっているそうなので、「その内の一部の子達に空手を教えるから、20人位かな」と想定していました。
当日、校舎前で待機。すると担当の先生がなんと全校児童をほぼ二分し、半分の子供達に空手を教える事に!「せっかく教えに来てくれたのだから、多くの児童に」との配慮があったようです。各学年からそれぞれ集まり、講堂には計100人超の児童!講堂はぎゅうぎゅう詰め...。
【写真①:上_ウォームアップがてら先生達とバレー/中_陽気な先生達/下_元気いっぱいの子供達と同期】
【写真②:上_説明を受けた子供達が続々と集まってきて.../下_講堂はぎゅうぎゅう詰め状態に】
人数が多いので、後ろの子にも見えるよう、途中から机に乗って指導(土足で乗ってもいいと許可済)。基本の形を中心に指導しました。
【写真③:机をステージ代わりにして指導】
◇メニュー
・準備体操
・基本の動き
・形(平安初段)の見本披露
・個別指導:全員で形→各グループに分かれて形指導→全グループの後、立候補した子供達5人で形→最後にまた全員で形
◇ポイント
・最初の掛け声(=『気合い』という)を大きく出すように指導。小さかったらやり直し(形が分からなくても声は出せる)。気合が大きかったら褒めると自信を持つ。
・形をやり終わったら必ず褒める。「あ。ちょっとカラテが出来てきたかも」と自信に繋がる。
・途中グループを分ける事で、『見る側』『見られる側』を作り稽古のモチベーションに。
・終盤、立候補者5人を前に出すことで、より一生懸命覚えた子の披露の場を作る。
・最後、「毎日少しずつ練習してね。次回来た時チェックするからね!」と継続のモチベーションを作る。
【トップページ&写真④:初めは全員で】
【写真⑤:続いてグループごとに】
【写真⑥:空手は礼に始まり礼に終わる。子供達もぎこちないながら礼を真似ていた】
【写真⑦:立候補の5人と】
子供達は真剣。回転すると手足が逆になるのですが、見様見真似で一生懸命に私の動きについてきます。併設しているナーサリーの子供達も見に来て、周りでまねっこ。
最後の方には動きが大分出来てきていました。掛け声の『気合い』も大きく出せるようになっていました。
指導が終わって職員室で動画を見ていると、同期が涙ぐみ始めました。理由を聞くと、「実はこの立候補した5人の内の一人は、17歳なんだけど『英語が苦手で勉強したいから』と、最近P5(=小5)に編入してきた子なんだよ(この小学校では英語で授業をする)。英語が分からないから普段は引っ込み思案気味で前に出るのに気後れしてるんだけど、今回の空手教室ではこんなに活き活きとして…スポーツはそんなのも乗り越えちゃうんだね!指導してくれてありがとう!」との事。これは彼女が普段から子供達をよく見ているからこそ感じられる事。
指導自体も楽しかったですが、後からそんな話まで聞けて、私もとても嬉しかったです。
後日、この同期から「あの子が『トモコは次いつカラテを教えに来てくれるんだ!』と言ってるよ!また是非来てね」という連絡がありました。せっかくなので、任期中にもう一回くらい訪れてみたいと考えています。
このように、ルワンダでは空手が盛んです。JICAボランティアでも引き続き空手道隊員を募集しているので、興味がある方は是非応募要項を見てみて下さい!
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