JICA海外協力隊の世界日記

ルワンダかけはし通信~ブホロ ブホロ

ルワンダの結婚式

ルワンダは雨季に入り雨の日が続いています。雲の流れが速い為か、午前中快晴でも午後から急に豪雨ということもあり、いつも雲の動きを見ながら外出しています(とはいえ、なかなか予測できないですが...)

今回はルワンダ文化溢れる結婚式について紹介します!

■結婚式にご招待

ルワンダでは結婚式に親族や友人、同僚等多くの人を招待します。私も知人のYego Center(※1)の統括者から招待して貰い、9月に初めて結婚式に参加しました。参加したことのある隊員からは「ルワンダの結婚式は長いよー」と言われていたので、覚悟をして参加。雨季に差し掛かりの時期だった為一日快晴だったのは幸いでしたが、参加した感想は「やっぱり長かった…」。ただ随所でルワンダの伝統文化に触れることが出来ました。ここでタイムテーブルに沿ってご紹介します。

※1 Yego Center(前回の投稿に記載):青少年技術支援センター。公共施設で、10代後半~30代前半の若い世代に様々な技術支援を行うセンター。私はここで空手を指導しています。

■集合、移動

7:15頃 集合時間の7:30より少し早めに着くと、新郎に「さすがトモコ、時間前にちゃんと来たね!」と喜ばれる。「ルワンダ人はまだまだ来ないよ」

7:30~8:30 参列者が集まり始める。空手教室のメンバーや郡庁の同僚とも会う。プログラムを見せて貰い、終了予定時間が18:00とあり、一日掛かりの行事であることを覚悟する。

9:00頃 車に乗って会場へ移動。車も全員は乗れない為、振り分けし乗れない人はモト(=バイクタクシー)を調達。私は同僚の車に乗せて貰って移動(←寿司詰め+凸凹道は大分慣れました)。

【写真①:車で移動】

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10:00頃 会場到着。新郎新婦一族は役所で手続き(?)等がある為、参列者は待機。

【写真②:上_会場地域に到着/下_空手教室のメンバー達と】

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空手教室のメンバーから、「お祝いに歌と詩をプレゼントするからトモコもサプライズで一緒に歌おう!」と誘われ、現地キニアルワンダ語の歌の特訓開始。

【写真③:上_歌の特訓/下_キニアルワンダ語の詩と歌詞】

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11:30頃 会場準備が整ったので、移動。会場のテントには、新郎側、新婦側にそれぞれの親族、友人達が分かれて着席。

【写真④:会場に移動】

■セレモニー(パフォーマンス)

12:00頃 パフォーマンス

①新郎の家長が新婦の家族に結婚交渉をする。

新郎側「娘さんを我が一族に下さい」

新婦側「では条件として、皆さんで我が家の農場を耕すのを手助けして下さい」

...等々

【写真⑤:交渉】

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②交渉が成立したら、新郎新婦登場

【写真⑥:新郎新婦登場(トップページの写真)】

③新郎新婦から家族に贈り物。伝統的に、両家のおじいさんには杖と帽子を、おばあさんにはアガセチェ(バスケット)を贈る。

【写真⑦:贈り物贈呈】

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④随所でダンスの演出

【写真⑧:ダンス】

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⑤新郎側が新婦側に結納の牛を贈る。

ルワンダの伝統。ルワンダでは牛は貴重な財産である為、かつては新婦の養育費に掛かった分だけの牛を贈ったとの事。今回はフリ。

【写真⑨:結納の牛と牛飼い】

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14:00頃 ランチ ルワンダビュッフェ

■教会

16:00頃 教会に移動。誓いの言葉など。今回はキリスト教徒だったので、教則に則って神父が執り行う。

【写真⑩:教会】

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■フィナーレ

18:00頃 屋外会場に戻る。

祭事司会者が歌やダンスなどの演目を演出。

参加者も疲れはじめ、子供はぐずりだすも、焦ることなく式典は続けられる。

【写真⑪:夜の屋外会場】

19:00頃 時間が押しているにも関わらず、詩と歌の贈呈を行う事に。私は今回唯一のムズング(外国人)だったので、キニアルワンダ語で歌うと会場は大いに盛り上がり。

20:00頃 解散。辺りは真っ暗になっており、皆一斉に帰り支度へ。

私は暗がりの中、車に乗せて貰った同僚を必死に探して、置いて行かれないように「車に乗せて帰ってね!」と念押し。

■帰路…

暗がりの中を1時間。再び寿司詰め+凸凹道…。

お祝い事とはいえ、さすがにぐったりしましたが、翌朝新郎からお礼の電話が掛かってきて、「Arigatou!(←日本語の単語を覚えた)」と嬉しそうに言っていたので、喜んで貰えてよかったです。

ルワンダの結婚式も日本と同じで祭事業者が取り仕切っていますが(ルワンダではブライダル産業が盛んで、小さなブライダル企業が多くある)、随所でルワンダの伝統が盛り込まれており、ルワンダ文化を垣間見ることが出来ました。

しかし、結婚式に限らず、ルワンダのイベントごとは毎度総じて時間が長いのですが、皆じっと我慢…。この我慢する姿勢は日本人に通じるものを感じました。

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