JICA海外協力隊の世界日記

クズ・ザンポーラ♪ 幸せの国の農場便り♪

第3回 ブータン総選挙♪

クズ・ザンポーラ♪ 世界中の皆さんこんにちは♪

さて、今回は農場の話では無く先日行われたブータンの選挙に関してのお話しです♪

4月の始め頃のある日、仕事に入る前から農場長が従業員に対して何かしら、レクチャーをしておりました♪

話しを聞くと、どうも従業員(農場内に居住し、住所が存在する従業員に対して)宛に選挙投票用紙(日本で言う不在者投票用紙)が届いたとの事。

ココで興味深かったのが、私達の従業員は出身がブータンの東西に存在し、本籍?住所登録?を元に各県がそれぞれの候補者名簿が書かれた投票用紙が発行されて現住所に届くと言う点。
かつては、登録して有る住所の投票所(県)に帰らなくてはならず、国内移動の多いブータン人にとっては便利なシステムになりました♪

その為、ウチの農場も5県以上の選挙管理委員会から用紙が届いてました!

そして、そもそもブータンは先代の4代目国王が立憲君主制にして、今年は5年おきに開催される選挙の第三回目の選挙イヤーとなります!

写真は従業員宛に届いた不在者投票用紙の入った封筒♪(従業員の情報をモザイク処理しています。)

ここでブータンの選挙の仕組みを紹介すると。

ブータンではまず上院とされる「国家評議会」と下院の「国民議会」の両院制を取っております。


今回、投票用紙が届いたのは上院である「国家評議会」の用紙で、投票日は4月20日の金曜日となりお仕事はお休みになります。

投票方法は候補者名簿の中から一人を選ぶ形でこの上院は全25名が選出されますが、内訳としては国王からの推薦が5名、ブータンの全20県ある各県からの代表が1名づつで計25名となり、単純小選挙区制に近い形になります。


ただ、この候補者達は下院の議員とは異なり政党に所属しない、その土地の有力者や有名人的な人物となります。(ただし、王族や宗教関係者は被選挙権は無いそうです。)

また、下院である国民議会の議員は全47名で任期は上院と同様に5年間でコチラも単純小選挙区制になります。

でも、少し選挙システムが日本とは異なり、まず春にある一回目の選挙で数多く有る政党を2つに絞る一回目の選挙を行います。
そして、勝ち残った2党(前回は国民民主党PDPとブータン調和党DPT)によって、夏にある二回目の決戦投票を行います。

そして、こちらがある県の候補者名簿一覧の写真で、写真と名前がゾンカ語と英語で書かれております。

個人的に凄いと感じたのは、日本と比較して識字率が高いわけでは無いブータンが選挙権18才以上による投票率で6割近い事を考えれば政治への意識は高いのかな?と、感じました。

けれども、選挙イヤーの関係上、大きなイベントや集会、ワークショップ等の開催が延期されるのは少し寂しいかなぁとも。

政治色の強い年では有るけど、テレビで各候補者による政見放送で候補者状況を一般の人も確認するそうで、改めてこの国はある程度のガバナンスが有る国だと言う実感を持ちます♪

(実は、この記事の投稿時点で今回紹介した選挙の投票及び開票は終了しており、投票時は公共施設の閉鎖や個人商店の閉店等の選挙への姿勢、開票の早さや女性議員の存在等にも驚きました!)

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