JICA海外協力隊の世界日記

カメルーンから今日の1ページ

【カメルーンから最後の1ページ】断水でも大丈夫!?~水汲み生活~

みなさん、こんにちは。

セミの鳴き声がまだ響き渡る9月上旬に2年間の活動を終え帰国しました。

気づけばキンモクセイの香りが広がり、近所ではコスモスを見かけ秋を感じています。

さて、日本に帰国して早1ヶ月、家族や友人に会ったり温泉に行ったりと2年ぶりの日本を満喫しています。

友人に会うとカメルーンでの活動や生活についていろいろと聞いてくれます。そして「断水でも大丈夫だった?」と心配してくれることが多いです。

ということで、今回は「カメルーンから今日の1ページ」最終回、断水についてです。

私はアパートの2階に住んでいて、キッチン、シャワー、洗面台といくつか蛇口がついていました。しかしながら、何日間も水が出ない日が続くことが多く、1日中水が出続ける日はなかったと思います。

気づいたらトイレのタンクに水が溜まっていて1回だけ流せるということも。トイレの水は優先的に出るようになっているのか、トイレの水は溜まるけど他の蛇口からは水が出ないということもありました。少しでも水が溜まるのはありがたい。

10L.jpeg

↑断水続きの生活で愛用していたのが飲み終わった飲料水10Lのペットボトル。

水が出た際にはこのペットボトルに水を溜めていました。また、水が出る日よりも出ない日の方が圧倒的に多かったため日課となっていたのが水汲みです。料理、洗濯、トイレやシャワー(水浴び)などでだいたい1日に30L前後使用していました。

幸い、私の家はすぐ隣(数十メートルの所)に水汲み場があったため水汲みはそれほど苦にはなりませんでした。正直、すぐ隣ではでているのに、何故、、、と思ったことはありますが。

利用していた水汲み場は数百m程離れた井戸から水を汲み上げているようで、大きなホースから水がでてきます。きれいな水で現地の方はそのまま飲料水として飲んでいました。

↑洗車屋さんも併設しているため、給水用のボトルやバケツを持参すると洗車屋さんが水を入れてくれます。料金は10Lで25Fcfa(5円)です。

(飲料水は10L入りで1,100Fcfa前後(220)で近くのコンビニのようなお店で購入することができます。)

一度に60L(片手で30Lずつ)運んでいる人も見かけましたが、私は20L

頭か肩に乗せて運ぶと楽だよと教えてもらい、どちらも挑戦してみたところ私は肩に乗せて運ぶ方法が楽だったため10L肩にのせ10L手で持って運ぶスタイルで。いい運動です。

最初はもう少し断水が少ないと思っていたので、水が出ないことにややいらだちや不便さを感じることもありましたが、出ないことに慣れるとそれはなくなり、近くに水汲み場もあるので水の心配はなく困ることもなかったです。

汲んできた水はバケツに入れて洗濯に使ったりトイレを流したり、沸かしたお湯と混ぜてシャワー代わりにしたり、蛇口の付いたろ過器に入れて食器洗いに使ったりと生活には欠かせない存在でした。

自分のことばかり話してしまいましたが、任地では水道が通っていない家が多く、所々で水汲み場を見かけました。一部では無料のところも。

また手押しポンプ式やバケツで汲み取ったり、蛇口から出てくるところもあったりと様々。

puiserdeleau2.jpeg

↑手押しポンプ式(ハンドルを何回か下げると水が出てくるのですが、結構力が必要です!)

↑バケツで汲み取り(10Lバケツをぶら下げて、数メートル下にある水源から水をすくいます)

porterdeleau.jpeg

頭に乗せたり、リアカーにたくさんのボトルを載せて大量に運んだり。

家に井戸があったり、雨季だと雨水をためたりしている家庭もありました。

また、近くにはいくつか小川があり洗濯できるように工夫されていたので、そこで洗濯をしたり、車やバイクを洗ったり、水を汲んだりしているところも見かけました。

魚釣りをしている子どもたちにも数回会いました。

riviere.jpeg

↑左の方に写っているL字型のコンクリートの所で洗濯ができるようになっています。(洗濯の様子は写真1枚目参考)

sec.jpeg

↑小川の側では洗濯物が干されている様子もよく見かけました。時には草の上にたくさんの服が広げられている光景も!

カメルーン隊員は全員が断水を経験していますが、その頻度や状況は様々です。

私の場合断水といっても家から水が出ないだけで、いつでもすぐ近くで水が手にはいったため快適に過ごせました。水汲み場でのご近所さんとの挨拶やちょっとした会話やコミュニケーションも楽しく、いい運動にもなっていました。
隊員によっては水汲み場が遠かったり、井戸にバケツを落として引き上げるために少々体力が必要だったりする場所もあるようです。

今回の記事、そしてそれ以前からと最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

cpa.jpegのサムネイル画像

↑お世話になった同僚、農業普及員の皆さんと

2年間を通じて共に活動すること、特に畑仕事をすることが一番喜んでもらえたことかなと感じています。ただただ一緒に種まきをして成長を楽しみにしたり、草取りをして共に汗を流したり、収穫で喜びを共にしたり、、、

何かを提案したり指導したりするわけでもなく、むしろ教えてもらうことばかり。

見たり聞いたりするだけでなく、実際に一緒に過ごすことが近付ける一歩だなと実感しました。

カメルーンとの繋がりを大切に、次のステップへと進みたいと思います。

Merci beaucoup! (ありがとうございました)

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ