JICA海外協力隊の世界日記

常夏SAMOAの最新!ナビ

サモア人に日本語で歌を披露!!

  今回のテーマは、【活動~サモア人に日本語で歌を披露~】についてご紹介します。

 ちょうど2週間前、突然歯科のボスから呼び出しがありました。今までボスに呼び出される事は無かったので、どうしたのかな?と思いました。きっと活動の事でボスが怒っているのだと察知したので、心の中では「ごめんなさい。」とつぶやいていたのですが・・・。全く違っていて、「日本語で歌を歌いたいから、日本語の歌詞を書いて欲しい。僕は、幸せなら手を叩こうを知っているから歌いたい。もう一曲はクリスマスソングを選んでください。」という依頼でした。こんなお願いならお手の物です。

 クリスマスソングは何がいいのかな?クリスマスソング、英語で検索すると「きよしこの夜」がヒットしました。スタッフに「この曲歌える?」と尋ねると、「もちろん。」と返事があったので、早速ローマ字で歌詞を作成しました。サモア語はローマ字読みで対応できるのがいい所です。そして何より、サモア人がキリスト教の信仰心の厚い国だけに、教会で歌と踊りを小さいころから練習しています。かなり早いスピードで歌を覚え、ダンスなんて練習しなくてもいいくらい上手でした。その日からお昼休みと診療後に30分~1時間の練習が始まりました。私の英語力が低いため、この歌とダンスは何のために披露されるのか、ちんぷんかんぷんでした。しかし、分かったのは歯科も含め他の3つの部署と合同で行うということ、2週間後に披露されることでした。

 そこから猛特訓で、何回も歌を歌い、踊りました。歌と踊りだけは、真剣に取り組むサモア人。私はもういいのでは?と思う所も案外細かく指導されます。歌と踊りに関しては非常に厳しい傾向にあります。凄いのは、何も指示していないのに、4重奏でハモってくれます。このハーモニーがまた美しいのです。

 そして途中から、他の部署のボスから自己紹介と歌の紹介をサモア語で行うようにと指示がありました。これまたサモア語も流暢でない私は、歯科スタッフの前で何度も練習し、上手にできたらハイタッチ!をしながら覚えていきました。

 結局、何で披露されるのか分からないまま、当日がきました。着物が着たいというボスの要望に応え、JICAサモア隊員が残してくれている浴衣を10名に着付けすることにしました。しかし、サモア人はお腹周りを含めて全体が大きいため、上手に着付けすることはできませんでした。なぜか、あきらかに大きな人ほど浴衣を着たいと言ってくるので、困りました。何とか着付けが終わり、会場に行くとやっと何のイベントで披露するのか分かりました。ナショナルヘルスサービスのシンポジウムが2日間行われていて、その最後の出し物でした。私達の前には2つの部署が踊りとダンスを披露しており、サモア人大爆笑しています。皆さんも想像できると思いますが、サモア人は下ネタが大好きでそういった踊りをすると大爆笑になる傾向にあります。この2つの部署の状況を見て、真面目な私達の踊りや歌では笑ってもらえないと察した私は、急遽サモア語と指揮で下ネタでなくても笑ってもらえるようにアレンジしました。そちらは見事成功しました。

 イベント終了後、たくさんの病院関係者に声をかけてもらいました。ボスが日本語で歌を歌う企画をしてくれた事に感謝です。歯科では、今までたくさんのJICAボランティアが活動してきました。そのため、スタッフは日本人が大好きです。残りの活動も短くなりましたが、他の部署にも日本のボランティアがいるという事を知ってもらえましたし、何より素敵な思い出ができました。そんな歯科スタッフとの交流も、あと少しだと思うと寂しさが込み上げてきます。一日一日大切に、残りの活動も続けようと心に誓ったのでした。

 さぁ来週は活動先のクリスマスパーティがあります。サモア人は、クリスマスパーティも全力を注ぐので、そのお話は次回にしますね。お楽しみに。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ