JICA海外協力隊の世界日記

サバーイサバーイlaos日記

虫ソムリエ

「キンカオレボー?(ご飯食べたか?)」が挨拶がわりのラオス。困った人がいたら、助けるのが当たり前。お互い助け合って生きていくという精神で、人々はとても穏やかにゆったりと時が流れている印象の国です。

ラオスでは大家族で生活するのが当たり前なので、一人暮らしをしている人は大変珍しいです。私が、一人暮らしというと、「一緒にご飯食べよう、一人で食べてはおいしくないよ。いつでも、おいで。」よく声を掛けてもらいます。ありがたい。

先週末は、病院同僚の子の家に泊まりに行かせてもらいました。家族の人たちとラオスの食事を一緒に作ったり、ラオス独特の開放的なキッチンでラオス料理作りを教えてもらいました。家族と一緒に賑やかに食事をして、就寝。

そして、翌朝、同僚の子のお母さんがせっせとお料理してくれていました。鍋から、そっと離れ…見つめる先には。

虫!でした。ラオスでは、「ແມງໄມ້:メンマイ」と呼ばれ、とてもポピュラーな食材です。

丁寧に香りの良いハーブとともに揚げ、お皿に大量に乗って運ばれてきました。

市場や、飲み会の席でよく目にはしていましたが、こんなに自然に、朝からラオスの人が虫を食べるとは…。と驚きでした。

現在、世界では、20億人もの人々が2000種類の昆虫を食べていると言われています。

妊婦さんの栄養指導に使うポスターにも、タガメやコオロギなどの昆虫もしっかりと六大栄養素の一つとして記載されています。ラオスでは、虫は貴重な栄養源。

朝食で食べたお皿の中に入った虫たち一つ一つ、「これは、何虫、肌にいい、これは何虫、サクサクしていてかるい。」などと丁寧にご家族が説明してくれました。外でたまたま見つけた虫を食べられるかと聞くと、「これは食べられない。」と言われたり。まだまだ、その境地には行けません…。

採取の方法は、家の外に網を仕掛け、夜中に虫が集まりやすいように専用のライトを使用して、虫を収集しているようでした。また、家の中でたまたま見つけた虫も、外には逃がさず、羽をむしり、さっそく食料として、冷蔵庫へ保存…という感じ。いつでもハンターです。

日本でも、イナゴの佃煮が食べられていたり、小さいころには稲の刈り終わった田んぼにイナゴを小学校の授業でみんなで取りに行ったという田舎ならではの記憶を思い出しました。そんな経験をして、「虫=気持ち悪い」というイメージから、虫をいただくことに感謝の気持ちを覚えることができるようになりました。

そんなこんなで、ラオス人は虫ソムリエというお話でした。

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