JICA海外協力隊の世界日記

カリブ海の小国・セントルシアでの防災活動日記

活動紹介① GISワークショップ

「防災・災害対策」隊員である私の活動を少し具体的に書きます。1年目のメインは、ハザードマップ作成とGISの指導でした。このために、毎日 地図と睨めっこしていたので、セントルシアの地図関係は、私は世界一詳しいかもしれません(土地に詳しいという意味ではありません)。今回は私が開催していたワークショップの話をします。ワークショップの様子は動画に載せました。

こちらのワークショップ・トレーニングなどと呼ばれる勉強会では、軽食(スナック)・昼食つきで行われます。カリブ地域ではそれが標準らしいです。これは珍しいなと思い、「食事が付いていないと、どうなるの?」と試しに同僚に聞いたら、「誰も来ないんじゃない?」とのことです。11時頃の軽食だけでも十分におなかがいっぱいになるのですが、13時頃の昼食(ホテル以外は弁当)は山盛りです。2食分ある感じですね。昼食後は皆さん、もう集中力がなくなっています。午前中勝負です(と言っても、皆さん30分くらいは遅れてきます)。

スナック.jpg

軽食例 ソーセージパン、鳥肉唐揚げ(チキンバーみたいな)、チキンナゲット、タルト

魚弁当.jpg

魚フライ弁当(薬味のニンニクが効いています)

さて、ハザードマップなどの地図はGISというシステムを使って作ります。グーグルマップなどの地図アプリで、お馴染みのシステムです。こちらは十分な予算がありませんので、一切の費用をかけられません。しかし、パソコンとスマホさえあれば、フリーソフトとオープンデータのみでもなかなかのものを作れます。例えば、自作のデータをグーグルマップに載せることもできますし、そうすれば、誰にでもデータをリアルタイムで共有することができるようになります。また、グーグルアースに載せれば、擬似的に3次元化することもできるので、見栄えもして状況を視覚的に分かりやすくすることができます。

ということで、私のワークショップでは皆さんにソフトの使い方を覚えてもらうのが目的なので、パソコンを持ってきてもらって一緒に作業するハンズオン形式でやっていました。内容は、上述のようなこととGISに関わる技術、例えばスマートフォンのGISアプリを使った現地調査・パソコンとの連携方法、GPSデータ付き写真(Geotag photo)の有効活用方法、ドローンを使った3Dモデル作成・マッピング方法なども教えていました。特にドローンの技術は災害時に役立ちますので、本番でうまく使ってもらえればいいですね。先にネタバレすると、202211月の洪水災害時は、上手くいきませんでした。この災害の話もいつか書きます。

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