2017/05/28 Sun
他
つながる言葉
「言葉は武器だ」
これは独学で読み書きを習得した、ある日本人の言葉です。
日系2世の私の生徒も、同じ表現を使っていました。
家族がいなかった彼と、
日本で暮らしていく覚悟が必要だった彼女にとって、
言葉は、社会で自分を守り生き抜いていくための重要な武器でした。
しかし、使い方を間違えると、
武器は人を傷つけ、自分をも傷つけることがあります。
言葉はだれかを傷つけるものではなく、
人との関係を築くためのものです。
日本語を教えることは、人間関係の構築につながるのです。
日系社会では、
先祖の歴史を受け継いでいくと同時に、
自分の歴史を振り返りながら人生を歩んでいくために、
日本語は道しるべになるはずです。
日本語を学ぶことで先祖と自分のつながりを認識し、
家族の歴史の中の自分の存在を確信することができると思います。
世代によって考え方は違うでしょうが、
だからこそ、
各世代が日本語でつながるような活動ができればいいと思います。
武器で闘うのではなく、対話でつながる社会になるように、
人の間に架け橋を作るこの仕事を、
私はずっと続けていきたいです。
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