JICA海外協力隊の世界日記

ジャマイカよ、めざせコミュニティ防災 2016-2018

ジャマイカに来る前にしておきたかった10のこと


ジャマイカに来てから1年半が経ち、残りの任期もあと半年。

これまで活動についていろいろと書いてきましたが、どんな風に生活していたかについて、あまり紹介できていませんでした。

今回はジャマイカで生活する上で「こういうのを日本で準備しておくべきだったな」と感じる点をご紹介します。

「JICAボランティアってこういう風に生活しているんだな」というのが、間接的に伝えられれば嬉しいです。


① 「Whatsapp」のダウンロード → PCで使用できるようにしておく

ジャマイカに来てから最も悔やんだことです。

「Whatsapp」は日本で普及している「LINE」と同様のスマートフォン用インスタントメッセージアプリです。

ジャマイカ国内で圧倒的なシェアを誇っており、「Whatsapp」を使っていないと言うと、奇異な目で見られるどころか、何故持っていないのかと質問されるくらいです。

活動中に知り合った方にも、今後のために連絡先を教えてくれと言うと、まず「Whatsapp」で、という話になります。

使いたいと思ってもスマートフォンでの認証が必要になるため、いわゆる「ガラケー」所有者の私としてはどうしようもなく途方に暮れたことも。

ジャマイカにお越しになる方は是非とも日本にいるうちにダウンロードしPCなどの別端末でも使えるように設定しておくことをお薦めします。


② 顆粒だしを使った和食をいくつか作れるようにしておく

ジャマイカでも醤油やごま油は買えるのですが、鰹節や昆布などの和食用のだしを取るものが売っていません。

日本にいる時は、顆粒だしを使うことはほとんどなかったのですが、帰国されたボランティアの方からもらってよく使うようになりました。

非常に使い勝手がいいので、うどんや煮物をよく作って食べています。

顆粒だしはキングストンでも一部の輸入食品店で購入できますが、何かの間違いじゃないかと思うくらい高いです。

軽いものですし、日本で買えば量に比べて価格も高いものではないので、渡航前に準備されるのをお薦めします。


③ ボールペンを1ダース購入しておく

質が良くて安い文房具というのは日本の特産品のようです。

ちょっとの間貸したつもりのボールペンは大体返ってきませんし、返してほしいと言うと

「すごく使いやすかったから手元に置いておきたくって」

と、悪びれず言われることがままあります。

使いかけのものを10本近く持ってきたのですが、いま手元にあるのは3本だけ。

余ったら置き土産として配ればいいので、1ダースほど新しいものを用意しておいても良かったかなと感じています。


④ 気候とTPOの両方に対応できる服装を準備しておく

ジャマイカというと、ミュージシャンのファッションに見られるように、リラックスした服装のイメージが強いかもしれませんが、レストランなどでもドレスコードが定められている場所が多々あります。

短パン・サンダル不可くらいならまだしも、「エレガント・カジュアルでお越しください」という場合もあり、スーツしか持っていない私としては困ってしまうことも。

そんな場面で、淡色のサマージャケットに涼しそうな素材のスラックスを合わせて、ファッション雑誌の写真撮影を中座してきたかのように完璧なコーディネートのジャマイカの方々を見るといつも羨ましく思います。

(機会があればこちらで取り上げたいのですが、ジャマイカのみなさんは、お世辞でなく、本当にお洒落です。)

気候とドレスコードの両方に対応できる服装を準備してこなかったことが悔やまれます。



⑤ 魔法瓶を購入しておく

ジャマイカは年中気温が高いため、日頃から脱水症状に気をつける必要があります。

沿岸部からちょっと離れると、飲料を購入できる商店も極端に少なくなるため、水筒を買おうとしたところ、保温できる魔法瓶が見つけられませんでした。

アメリカのマイアミまで行かないと手に入らなさそうだったため、日本で調達したのをジャマイカに届くように手配しました。

おかげで野外で長時間活動する時のみならず、エアコン完備で寒いくらいの会議室に1日いる時にも、暖かい飲み物で一息つくことができるようになりました。

サイズ違いで2つあってもいいかもしれません。


⑥ 冷房対策の長袖を準備しておく

上でも触れたとおり、ジャマイカに限らず、熱帯気候の国ではエアコンで室内を寒いくらいに冷やすことが好まれます。

ある日本から来た方の中には、オフィスが寒くてダウンを着て仕事をしているなんて話もあるくらいです。

先ほどのサマージャケットにも通じる話ですが、かっちりした場でも着ていけるカーディガンは持ってくればよかったと感じています。


⑦ ノートPCのバッテリーのスペアを用意しておく

ものに寄りますが、ノートPCのバッテリーは適性な環境下でも短いもので寿命が2年なのだそうです。

特にリチウムイオン電池は高温に弱いため、2年未満で充電できなくなることもあるのだとか。

自分のPCだけは大丈夫と高をくくっていたところ、購入してから約1年、ジャマイカに来てから半年ちょっとでバッテリーがダメになりました。

ひとえに年中気温の高い南国であることも影響しているのでしょう。

代わりのバッテリーを購入すべく方々あたってみましたが、アメリカから直接輸入するのが確実だと言われ、断念しました。

スペアを日本から持ち込むべきだったと悔やんでいます。

なお、リチウムイオン電池の航空機内への持ち込みは非常に条件が厳しくなっていますので、持ち込みの際はご自身の責任において調べることをお薦めします。


⑧ 折り畳み傘を購入しておく

急に雨が降り、急に雨が止む土地柄なので、折り畳み傘は必須です。

ジャマイカでも売っていますが、高い割に中々開かなかったり、サイズが大きすぎたりと、思うようにとりまわせず、苦戦しています。

結局、日本で調達してジャマイカまで送ってもらうよう手配しました。


⑨ 虫対策用品を準備しておく

虫の種類にもよりますが、対策するための商品で売っているものと売っていないものとがあります。

詳細は割愛しますが、誘引性のあるホウ酸団子は自分で作りたいくらいに需要をひしひしと感じます。


⑩ カルシウムのサプリを購入しておく

ジャマイカは保冷した状態での物流体制が未整備のためか、乳製品の質が田舎に行けば行くほど落ちます。

そのため、牛乳を飲む機会がほぼゼロになりました。

明確な因果関係は不明ですが、歯にトラブルを抱えるJICAボランティアも多いです。

カルシウムのサプリはあってもよかったかもしれません。

一方で、いろいろ自分で調べた結果、ジャマイカに持ってきてよかったものというのももちろんあります。


① 登山用品

ブルーマウンテンに登らなくても穴だらけの道路を歩くことになるので、捻挫対策に足首を支えてくれる靴や、急に降ってくる雨に対処するために撥水機能のある上着があると重宝します。


②カラビナ付コインケース(アウトドア用)

盗難防止用・少額の携帯用として活用しています。

なお、アウトドア用品はキングストンでもほぼ見つかりません。


③メッシュ素材で通気性のよいスニーカー

よく道路の穴にけつまづくせいか、ほぼ毎日履いていたら1年目の終わりごろにはつま先のメッシュ部分が破れてしまいました。
スニーカーは至るところで売っていますが日本より高いです。


④蚊帳

通気性がよいせいか、屋内にすごい量の蚊が入ってきます。
虫刺されによる感染症防止の意味でも、安眠できるようになるという意味でも、非常に重要です。

以上、とりとめなく書いてきましたが、どれも来てみないとわからないことでした。

他にも、クレジットカードはないと不便だがVISA以外のブランドは使えるところが少ないだとか、みんなすごくいい腕時計をしているけれど時間はずれている上にそもそも動いていないだとか、犬は石を投げつけるための対象なので日本と同じように撫でていると変わった人だと思われるとか、本当にいろいろなことがありました。


来たばかりの時はこうしたところに驚いてばかりでしたが、今やすっかり慣れました。

もう半年もすれば日本に帰って、逆カルチャーショックにびっくりするのでしょう。

その時にはきっと「ジャマイカにいるうちにしておくべきだったこと」を考えて、いろいろと悔やむのかもしれません。

可能であれば、それもまたJICAボランティアらしい経験だと受け入れて、長い目で見た時に笑い話にしたいものです。

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