2019/02/22 Fri
薬物の授業~パート1~
私の配属先であるマンダレー少年訓練学校には犯罪をした子どもを主に収容しています。収容定員が200人の施設に1.75倍の350人が収容されており、職員はたった20人で子どもを管理しています。
そんな、マンダレー少年訓練学校は薬物で捕まってくる子どもも多いですが、多くは窃盗がほとんどで、殺人や強姦などもわずかですが、日本に比べれば10倍近くはいます。しかし、多くの子どもが薬物非行をした経験を持っており、ミャンマーの中でも私の住むマンダレーは中央に位置していますが、中央以北のミャンマーの薬物汚染は深刻だと思われます。
収容されている子どものおよそ6、70%くらいは使用経験があり、売人をしていた子どもは20%くらいはいるだろうと考えられ、これは日本の少年院では20%くらいなので、非常に多いと言えます。(どちらも正確な統計ではありません。また、薬物も日本ではマリファナ、覚せい剤がメインのところ、ミャンマーではマリファナとヘロインがメインです。)
そんな中でも、主に外部講師が来て、私の知る限り2回ほど講義を行っております。その際の主な講義内容の中心としては
・薬物をしていると警察に捕まる。
・親が悲しむ。
・健康に被害が及ぶ(特に内蔵などの)
・AIDSに感染しやすい。
・依存性があるため、お金が無くなってしまう。
といったことを子どもに説明しており、このことはよーく、子どもたちも理解していると考えられます。
主に講師は社会福祉省の薬物施設から派遣されてきています。また、専門的な施設もあります。


薬物に対しての講義方法でも、日本の少年院のやり方はある程度理解している中でも、やはり講義の内容としては偏りがあることは否めないと思います。もちろん、私もミャンマー語での講義なので、理解できた内容も6、7割くらいのため、断定はできません。
とりあえず、薬物を使用することに対しての否定的な側面からアプローチせず、中立的な位置からアプローチをしていくことにしました。
「薬物についての知識を教えてくれ」
「薬物使うことのメリットとデメリットは何か」
といったことへの問いかけをメインにしていました。
そうすると、日本とは違う意見が出てくるのは、
「お金を稼ぐことができる。」
ということです。
仕入れ値が10万チャットだと、売値は100万チャットくらいになるということを教えてくれます。(ちなみにミャンマーの一番下の公務員の月給が15万チャットで、大卒程度でも20万チャットです。)
また、あとは日本とは大差なく、
いっぱい使わないで、週に1回や月に1回ならば大丈夫。
楽しくなり、気持ちが昂ったり、色んな場所に行ける。
異性と話していて楽しくなる(たぶん性行為のことを暗に示していると思われる)
性行為をしていて気持ちがいい。
などの言葉が返ってきます。
ちなみにヘロインの錠剤が3000チャットくらいがマンダレーの相場であり、田舎に行けば300チャットくらいだそうです。


そこで、とりあえず、私としてはどれも否定せず、アヘン戦争の話をしていきます。
1839~1842年に中国とイギリスで起こり、その際・・・
・アヘンにより中国人は働かなくなった。
・子どもたちに教育もせず、子どもにお金を稼がせてアヘンを使うようになった。
・イギリスと戦争をしても戦えないくらい国の経済が悪くなった。
・結果的に中国は世界中の植民地になってしまった。
ということを説明しました。
すると、子どもたちの反応としては・・・
イギリスはやっぱり悪い(ミャンマーの支配国だったため)という意見が出てきますが、
その中でもミャンマーも同じ状況になってしまうという意見が子どもから自然に出てきます。
結論としては、ミャンマーの将来を考えてみてください。というところに落とし込みます。
このようにいろいろなアプローチからこの問題に取り組んでいくと非常に有効であると思うので、
私がいる間くらいは、私の視点から薬物に関してのアプローチを行って発展させていきたいと思います。
が、やはり収入がいいことなどは解決しないことには難しいですね。
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