JICA海外協力隊の世界日記

朝5時から拡声器で象と人生について話を聞く日々

職業訓練 セメントを塗って~パート1

1960年代に作られたこの校舎はあまり補修がされてこなかったため、ボロボロでいたるところに穴が開いている。

衣食住足りて礼節を知るではありませんが、ボロボロなところで過ごしていては気持ちも腐ってくる。

誰だってこんな環境よりも少しでもきれいで快適な環境で過ごしたいに決まっている。

けれども、そんなお金はない。

という事で自分たちで補修してみようということになりました。

これは、割れ窓理論という理論に基づいた考えです。

※割れ窓理論
ニューヨークの地下鉄では犯罪が多く、恐喝や殺人、レイプも多発していた。そのような環境を変えるため、電車の割れた窓や壁の落書きといった一切のものを修理することにした。そうすると、犯罪が劇的に減り、無賃乗車などが減ったという逸話に基づく理論です。

現在では否定されている側面も多いとか少ないとか。

セメントは25㎏でなんと5000チャット(450円くらい)!

日本だったら安くても3000~4000円くらいはする。

工業用の砂はどういうわけかいたるところにあり、集める手間も買う手間もいらない。

なんて恵まれているのでしょう。

手伝ってくれる子どもたちは、この施設に来る前に、工事現場で穴を掘る、回転サンダーで金属を切断する、建築現場でレンガを積んでセメントを塗るといった仕事の経験がある子どもたちを選んで、最初はやってみることにしました。

ミャンマーの子どもたちは小学校を4年生くらいで中退する子が多く、そのあとは何らかの仕事をする子どもが多いので、意外と職歴を持っています。

しかし、日本よりも単純労働が多いので、技術的な面では不安要素が目立ちます。

やらせてみるとうまい子はうまい。
けど、下手な子は下手。
当たり前ですが(笑)


やってみた感想としては
①仕事を丁寧にするとか片付けをするということが身についていない。
②命令されることを待つ、指示待ちが結構多い反面、勝手にやってしまうことも多い(僕の指示どおりではなく、自分が気になったところをいい加減に修復してしまい、その尻拭いとして僕が細かくやり直す。。。)。
③先生が手伝おうとすると、すぐに自分がやりますと代行してくれる。

といった点で日本とは違いがあることが分かりました。
しかし、暑くてやっているこちらが参ってしまい、
2時間もやったら熱中症気味になり、ORS(経口補水液/塩)をチャージしました。

さて、次回はいよいよ寮の中を補修します。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ