2019/12/17 Tue
活動
第24話 ブラジル日本語普及会の内部文書
今回は活動ネタで。
研究所内のロッカーを整理していたら、このような文書が出てきました。
ブラジル日本語普及会の文書です。
それも総会や理事会等の議事録等、同会の運営に関する内部文書です。
内部文書というと、いかにも秘密めいた感じがしますが、活動内容の決定や理事会など、関係者しか知りえない内容が記載している文書になります。
ブラジル日本語普及会は1964年8月22日に結成した組織です。
同会の目的は
(1)日本文化の理解・摂取を基礎として、日本語の普及を図る。
(2)会員に広く日伯両語を普及し、ブラジル社会への同化を促進する。
(3)日伯文化の普及を目的とする調査・研究・広報その他の啓発活動。
(4)教科書の普及
(5)教師の質の向上
(6)教育基金の設定
(7)会員の道徳を高め、文化の向上を図る。
(8)視聴覚教材・教具を有する図書館の設置
(9)モデルスクールの設置
(10)内外の公共・私設の文化・教育団体その他日伯文化の普及を目的とする、あらゆる機関との交流を促進する。
以上の10項目です。
余談ですが、こういった活動目的も定款が残っていたからわかったことです。
その後、同会は1977年1月に日伯文化普及会と合併します。
ブラジル日本語普及会の設立時からの文書は、活動の具体的な内容がわかるため、貴重な文書といえます。
ちなみに、同会は日伯文化普及会との合併後、さらに発展していきブラジル日本語普及センターとなり、現在はブラジル日本語センターとなっています。
なので、同会は、ブラジルにおける日本語普及の草創期の団体であり、現在の日本語の広がりの礎となった団体ともいえますね。
このような団体の文書が、1964年から1977年までファイルで6冊分あります。
一般的に消滅してしまった団体の文書は、なかなか残りにくいものですが、よく残っていたと思います。
これらを整理して目録を採り、活用できる状態にしていきます。
なんか日本語の歴史を感じますね。
それではまた
~笠戸丸の風を受けて~
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