JICA海外協力隊の世界日記

菅原洋子のミャンマー滞在日記

「Full moon day満月の日」

 3月23日はダバウン「Full moon day満月の日」という休日で、4月がお正月のミャンマーでは1年の最後に行われるお祭りです。パゴダ(お寺)は一晩中燈明で照らされてお供えがたくさんあります。そしてその周りでは多くの夜店が出て賑わいます。今回はその夜店の様子をお伝えします。

 多いのは伝統菓子の店です。写真1は10種類以上のお菓子を扱って姉妹で切り盛りしているお店です。伝統菓子はモチモチした菓子が多く、例えれば日本の「ゆべし」を大きくしたようなものです。バナナやヤシの実、黒砂糖などの味付けで、ほのかに甘い餅菓子のようです。このようなお店がいくつか並んでいる中に、一種類のお菓子だけをその場で作っているお店もあります。おばあさんが粉をアルミの型に入れ、その中に煮豆か甘い混布のようなものを入れて布で蓋をして、そのままツボのような蒸し器で3分間ふかしたお菓子を売っているお店です。出来立ては美味しいので、作っているそばから売れていきます。何しろ1個ずつしか作らないのですから。私もついつい2個買おうとしたら、勝手に3個入れて1000チャット(100円)でおつりなしということになりました。きっと130円くらいだったのでしょう。蒸すのは炭火です。下町の食堂や路上のお店はほとんどが炭火で煮炊きをします。因みに私のアパートはガスボンベがついています。私には炭をおこす技術はありません。

 それからこの夜店では子供の遊技場が広場にできて、多くの家族ずれで賑わっています。写真2は広場に作られた海賊船です。その他にはメリーゴーランドや空気で膨らました滑り台がありました。落ちたところには小さいボールが敷き詰められていてふわーと受け止められるようになっています。とても大掛かりなので驚きました。このような遊具は、シェダゴンパゴダの隣にある遊園地に本格的なものがあるそうです。そこにはジェットコースターもあるということでした。夜店はどこの国でも子供たちの天国です。

 綿菓子屋さんや風船屋さんも日本と変わらないなと思い見ていました。しかし日本では見なかったものが、写真3の子供が大蛇を首に巻いて、見せているものです。オーストラリアでは動物園の飼育員の人がこのようなことをして見せてくれたことがありました。子供ということに驚いて、お金を渡すと早速男の子が首に蛇を巻いて見せてくれました。見物客は大勢いました。子供を見世物にしているといって取り締まることはないようです。夜店には多くの子供たちが親と一緒に楽しそうにしている中で、彼らは何を思っているのでしょうか。

 小さい子供を父親が抱いて、母親がお兄ちゃんの手をつないで「大丈夫か!」という感じで信号をわたっている姿に、思わず遠い昔、子供のころを思い出してしまいました。

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