JICA海外協力隊の世界日記

5Sでゴー 薬剤師マラウイ奮闘日記

はじめまして。

20167月にマラウイに着任し、8月中旬よりカムズ中央病院で薬剤師として活動しています。言語能力不足やコミュニケーション不足でまだまだマラウイについても配属先についても理解できていないことばかりですが、興味のある方に少しでもマラウイや青年海外協力隊の薬剤師の活動について知っていただける機会を作れればと思います。よろしくお願いします。

初回はまず配属先のカムズ中央病院について紹介させていただきます。

カムズ中央病院は国内に4箇所設置されている国立中央病院の1つであり、首都リロングウェを含むマラウイの中部地域を対象とした三次医療機関として機能しています。各県には県病院があり、そこで治療困難な患者さんが搬送されてきたり、マラウイの政府系の病院の中では最も高度な医療を提供する病院の1つです。なのでなかなか大規模な病院の全体像を把握するにはまだ至っていません。時間や機会があればあちこち出掛けて探検するようにしているので、だいぶ迷子にはならなくなってきましたが(笑)

私の要請書には病床数は約1100と記載されていましたが、実際は??? 

私が活動の最初に行ったことは病院内の部門の一覧作りです。いったいいくつの部署があるのか同僚に聞いても良く分からず、医薬品・物品の請求伝票から部署名を抜き出して一覧を作りました。(病院内には把握している部門があるはずですが、それがどこなのか私には分からなかったので…)全部で約50の部門が医薬品もしくは物品を薬剤部門へ請求してきます。そのうち入院患者がいる病棟が約20病棟です。一部病棟では2015年から2016年にかけての入院患者数などの実績を記載した表が掲示されているので、病院として患者数を把握していると思われますが、病棟でその日の入院患者数を看護師に尋ねても「many」とだけ返事が返ってきて正確な数字が得られないことがしばしばです。ベッドも日本のように決まっておらず、小児病棟では1つのベッドに赤ちゃんが3人寝ていることは普通ですし、成人病棟でも病室の廊下にベッドが詰め込まれ患者さんが寝ています。患者さんのご家族が付き添って介護しているので、ベッドの周り(時々下?)にも人がいっぱい座ったり寝たりしていて、どこもとても賑やかです。

実際にマラウイに来る前は、病院がどんなところか全く想像できませんでしたが、どちらかというと何もない原始的な病院を予想していました。しかしカムズ中央病院は中部地域の拠点だけあって各国からの寄付も多くされているようで、部門によってはとても近代的です。医薬品の保管も、薬剤部門はクーラーが設置されていますし、冷蔵庫もあります。冷蔵庫が設置されている病棟も少なくありません。透析室もありますし、癌化学療法も行われています。4階建ての病棟があり、エレベーターもあるんですよ!

一方でないものもいっぱい… 薬はしょっちゅう欠品ですし(今もアトロピンやノルアドレナリン、ドパミンが欠品状態です)、文房具もありません。ハサミやカッターの変わりにメス刃の使用が日常的ですし、包帯を紐替わりに使ったり、なかなか工夫がいっぱいというか驚くことがいっぱいです。

病院での活動、同僚との日常生活、マラウイアンとのコミュニケーションなどなど、少しずつご紹介できたらと思います。いろいろと不足しているものもいっぱいなマラウイですが、素敵な同僚に支えられ、時には叱咤激励されつつ⁉、文化の違いに驚きながらも、毎日葛藤しつつも楽しく活動しています。何ができるか分かりませんが、一緒に働いた時間が楽しく有意義だったと思ってもらえるよう、できることから少しずつを目標に活動しています。

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