JICA海外協力隊の世界日記

ブータンゆっくり散歩道

気付かされたこと

皆さんこんにちは!

今回は活動を通して気付かされたことについて書こうと思います。

システムの運用や維持に携わっていると、想定外の人たちが使用することもありますし想定外の使い方をされることも多々あります。悪意を持った人たちから破壊や侵入目的で使用されることも度々あります。
(もちろん、それらをできる限り想定して、なるべく安全に動作するようにシステムは作られています。)
私も長いことITエンジニアとして働いてきましたので、そのような想定外のこともある程度考慮したシステム設計ができていると思っていました。

少し前の話になりますが、ブータンで作成したシステムについて、ユーザーさんから1件の問い合わせがありました。
内容は機能の一部が動作しないというものです。
その機能はシステムの基本機能で、もちろん正しく動作することは確認が取れています。
とは言え、想定外の使い方をされていたりする場合も考えられるため、念のため問い合わせをしてきたユーザーさんにシステムの動作環境などの詳細を確認してみることにしました。

その回答には、画面を読み上げてくれる特殊なアプリケーションを使用していて、そのアプリケーション経由でシステムを使用すると特定の機能が反応しないと書かれていました。
さらにその回答にはもう一つ書かれていることがありました。
その特殊なアプリケーションは視覚障がい者の方たちが使用していて、私が作成したシステムの一部の機能が使えないため困っているとのことでした。

その場で同僚に確認したところ、使用者の中にはそのような方たちも確かに含まれているとのことでした。
さすがにこの想定は全くしていなかったので、この回答を見たときにハッとさせられました。
見た目がわかりやすく使いやすいシステムを心がけていたのですが、そこには大きな見落としがあったということです。

その後、特殊なアプリケーションに対応するようにシステムを改修したのは言うまでもありません。

では、また次回!

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