地球の森コスタリカ (髙橋隊員は帰国しました。)

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髙橋 愛実
宮城県

タイプ/職種
青年海外協力隊
環境教育
派遣国
中南米
コスタリカ サンホセ県 ティバス市役所
一言メッセージ
小さな国土で壮麗な森と共存するコスタリカ人たちと、彼らの誇るべく自然環境について一緒に考えることができるこの素晴らしい機会に日々感謝です。

 

廃棄物管理セミナーのはなし②

2015.09.02

JICAイベント

Hola!(オラ)

最近、雨季のはずのコスタリカに雨が降りません。

国土の50%以上の森林面積を有するコスタリカは水資源が豊富で、

2014年12月以降、自然エネルギーによる発電のみで全国へ電気を供給し

その継続期間は世界記録を更新してきました。

最終的に最長継続供給は75日間でしたが、2015年上期においては

水力発電を主にした自然エネルギーのみで98.5%の電力を供給した

とコスタリカの電力会社が発表しています。

ところが6月に全国各地に災害をもたらす程の大雨が降って以降、

ぱたりと雨が降らなくなってしまいました。

去年の今頃は夕方になると必ず大雨が降って、

コスタリカ産(?)の繊細な傘を何本も壊したものですが、

今年は少量の雨が数分降って終わってしまいます。

2015年下期、2016年は水不足になってしまうのではないかと

心配の声が挙がっています。

では前回に引き続き廃棄物管理セミナーについてお話しようと思います。

前回の廃棄物管理セミナーのはなし①

(http://world-diary.jica.go.jp/takahashi/jica/post_6.php)

今回の研修には各国の地方自治体の環境課等に所属し

市内のごみ処理を担当している人たちが多く参加しました。

各国の地方自治体のごみ処理状況の発表では、

他国の政策を目の当たりにし、驚きや焦り、優越感等様々な思いが

あったことと思います。

私のカウンターパートは、

コスタリカは参加国の中では比較的国としての方針が明確で

地方自治体が市民を統率できている印象を受けたようですが、

慢心せずに自分たちのやるべきことをやり、

自治体による政策のバラつきを解消しながら国全体のレベルを

上げていかなければいけないと話してくれました。

他の国で自分と同じ立場で働いている人たちの挑戦や取り組みを知り、

刺激を受けてたくさんやりたいことが見つかったようです。

本当に頼りになるカウンターパートです。

参加国のごみ処理状況を確認した後は、

研修開催地の近くの環境教育隊員さんの任地を見学しました。

みんなでゴミ収集車の後を追いながら現地市役所の方の説明を受け、

市の政策、市民の対応、市民の反応、ごみ収集システム、

料金システム、最終処分場等を見て周りました。

道中では日本から講師として来て頂いた小畑先生による解説があり、

実際に事象が起きているその場で問題を確認することが出来ました。

収集ルート、料金回収方法、収集にかける人数等指摘された点は

様々でしたが、特に収集車の停車時間が走行時間より長いという指摘は

自分たちにも該当する点であり、問題意識を改める機会になりました。

私の任地でも資源ごみ回収車は停車時間が長く、従業員が住民から

ジュースやアイスをご馳走なっている姿は夏の風物詩になっています。

収集システム見た後は始動間近という最終処分場を見学しました。

市内のごみを一箇所に集約し、

資源ごみを分別、生ごみで堆肥をつくり、残ったものを

隣接する汚染防止対策の施された土地に埋立てる大規模な設備です。

訪問した処分場を始めとし、グアテマラからの参加者の話によれば

この国のごみ処理システムはスペインの方式に大きく影響を受けている

とのことでした。

赴任してから、所属する市役所の資源ごみ分別センターの再建設に

関わり、多くのリサイクルセンターを見学してきましたが

そのどこにもなかった方法がグアテマラではスタンダードな方法として

取り入れられていました。

日本の方法とももちろん違います。

私は普段から、開発途上の国の人たちは与えられる情報と技術の中から

自分たちの環境や状況に合ったやり方を選択し、

自分たちの考えと融合させていかなければいけないと考えていますが、

廃棄物処理場のような大規模な設備になればなる程、

それを実行するの難しいなぁと感じました。

人のつくった工程で人のつくったマニュアルでその人たちの知らない

自分たちの街の問題に取り組む。楽チンなようでとても難しい話です。

日本で同じ自動車をつくるにしても各メーカーでは作業工程が違います。

上手くいっている例を完璧に真似ても自分たちも上手くいくかは

わかりません。

与えられたものや情報を自分たちの状況に合わせて使いこなす、

その手伝いをするのが私たちの仕事かなぁと感じます。

つづく。