JICA海外協力隊の世界日記

Jamm Lekk 平和だけ。

認められること

ソコンから馬車の荷台に乗って

お尻が痛くなるガタガタ道を1時間。

放牧や農業中心に生活しているプラール族の村があります。

 

11家族が生活していますが

村全体が大きな家族のようです。

名字はみんな Ba()

隣の息子さんが自分のうちの娘と結婚していたり

村落内での結婚も多いようです。

 

この村落は学校はなくて、

イスラム教の経典(アラビア語)の学校があるだけです。

図工や音楽などはもちろんなく、公用語であるフランス語も学ばない環境です。

  

プラール族の言語はプル語です。子供たちやおじいさんはフランス語はもちろん、事実上の公用語となっている現地語ウォロフ語がわからない人もいます。

 

優秀な子は村の外まで勉強しに出ることもありますが

そうでなければ、

農業や牧畜などの仕事に人手が必要なので勉強する環境ではないです。

今の時期は雨期明けなのでまだ学校が始まっていませんでした。

 

この村落に遊びに行って

おりがみをしたときのお話。

子供達はもちろん、おにいちゃんやお姉ちゃんたちも

カラフルな折り紙をみて、

不思議そうに目を大きくして

ちょうだいと次から次へと折り紙を袋から引き抜きます。

 

 

わたしが折り紙の先生になると

そこかしらから、声がかかります。

 

「クンバ!」「クンバ!!」「クンバ!!」

「できてる?」「できてる?(二回目)」「できてる?(三回目)」

みんな褒めてほしい。

みんな認めてほしいんです。

 

「バハナ(すごいね、できてるよ)」と

目を見て声をかけると本当に嬉しそうにします。

 

折り紙がもらえることなんかよりも

ハートがつくれることよりも

 

「バハナ(すごいね、できてるよ)!」といってもらうこと。

 

誰かに認めてもらうということが

嬉しいのだと思います。

 

できてると言ってるのに、

何回も「バハナ!」が聞きたくて聞いてくる子がわんさか。

 

かわいいのですが

わたし一人では対応しきれず

途中からうるさすぎて怒ることもよくあります。

 

でも、こんなわたしにもできることが

「すごいねえ」と言ってあげることだとおもうと

この一言をちゃんと伝えたいなあ

この一瞬を大切にしたいなあと思えたりして。

  

そして、

なにより目の前の満面の笑顔に癒されて。

  

肩の力が抜けて

一緒に笑ってしまったりします。

ソコンで出逢えた人たちは(誰もがそうですが)

いろんな偶然が重なって出逢えた人たちです。

 

日々忘れてしまうこんな気持ちを

たまに思い出しながら

 

伝えたい言葉を

伝えられる人であれるように

残り一年切った今日、

大切に過ごしていきたいなあと改めて思います。

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