2023/06/19 Mon
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#11 シェムリアップの隠れた観光資源"マンホール"
魅力がたくさんマンホール蓋
皆さんは、自分が住んでいる地域のマンホール蓋を見たことがありますか?日本のマンホール蓋は、地域ごとに特色がでていて、全国をマンホール蓋巡りしても十分楽しめるくらいデザインが豊富です。ちなみに特別派遣前訓練でお世話になった北海道十勝地区にある上士幌町は、気球の町として知られており、マンホール蓋にも町の花スズランと一緒に気球が描かれています。
なぜ、円形なの??
ところで、マンホール蓋はほとんどが三角形や四角形でなく円形です。その理由はどうしてだと思いますか?
①水に浮かぶ満月をイメージしているため
②通貨単位の「円」と関係しているため
③蓋がずれても落ちないようにするため
正解は
③蓋がずれても落ちないようにするため
マンホール蓋が三角形や四角形だと雨水が大量に流れ込んで逆流した時などにずれて落ちる可能性があり、そのような事態を防ぐため、どの向きでも幅が一定とされている円形が採用されているようです。他にも運びやすさや加工しやすさなどの理由もあるそうです。最近では、”落ちない”を逆手に取り、合格祈願のお守りとしてグッズ化しているところもあるぐらいです。円形以外には、ギターのピックのような形の「ルーローの三角形」も落ちないとされています。
シェムリアップのマンホール蓋のデザインは?
さて、シェムリアップのマンホール蓋もカンボジアならではのデザインをしています。それは、なんだと思いますか?
①世界遺産アンコールワット
②国花ロムドゥオル
③名産コショウの実
答えは
②国花ロムドゥオル
ロムドゥオルは、3月頃に黄白色の花が咲き、夕方から夜にかけて特徴的な香りを放ちます。2005年にノロドム・シハモニ国王によって国花として認定されました。残念ながら日本では見ることができませんので、ぜひ現地を訪れることをお勧めします。
シェムリアップでは、2021年からマンホール蓋のデザインがロムドゥオルになりました。
ロムドゥオルのデザインは、マンホール蓋以外にもアンコールワットに向かう途中の電灯で見られたり、
看板に描かれていたり、
モニュメントがあったりとたくさん目にすることができます。最近では、カンボジアが開催地となった国際スポーツ大会のマスコットキャラクターの名前にも使われました。
ロムドゥオルは、もはや現代のクマエ文化になくてはならないものになっています。
下水処理場にはさらにレアなマンホールを見ることも!?
私が活動している下水処理場には、街中ではなかなか見ることがない旧式のマンホール蓋が現存しています。
また、現役を引退した”マンホール遺跡”もあり、裏側までじっくりと観察することができます。
マンホール蓋は魅力がたくさんです。
マンホールを愛する人を巷では、”マンホーラー”と呼ぶみたいです。
私もマンホーラーの端くれとして、もっと多くの人に下水道に興味・関心を持ってもらい、マンホールの魅力を伝えていきたいです。元気がなくなり俯きがちになる時は、マンホール蓋を見つけパワーをもらって前向きにいきたいなと思いました。
シェムリアップにお越しの際は、マンホール蓋探しを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(※マンホール蓋をお楽しみの際は、車などに十分お気をつけください。)
今回も読んでいただきありがとうございました。
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