JICA海外協力隊の世界日記

アツい暑いジブチ -理系坊主のブログ-

退学する生徒たち

みなさん、こんにちは。

先日年末のお休みのあとに学校に行ったところ、

退学する生徒のリストが掲示されていました。

その数、120名

学校が始まった9月の時点での全校生徒数が

約2900名だったので、

全体の約4%の生徒が退学したことになります。

仮に日本の学校で例えると、

夏休みが終わって新学期が始まった時点で、

40人のクラスのうち

1人もしくは2人の生徒が退学したことになります。

終始考えさせられるリストだったので、

僕の感じたことを3点書いてみます。

まず1点目は、

退学した理由

についてです。

同僚の先生に確認したところ、

今回の退学は学校が行ったものではなく、

家事や手伝いの労働力として、

このまま学校に通わせ続けられない」

と生徒の保護者からお願いされたものだそうです。

また、

「退学をお願いしてくる保護者自身が

十分な教育を受けていないから、

教育の重要性を知らないんだ。」

ともおっしゃっていました。

続いて2点目は

1月1日生まれの生徒が多いこと

についてです。

リストに生年月日が記載されていた生徒のうち

約10%の生徒の誕生日が1月1日生まれでした。

もちろん、本当に1月1日に生まれた生徒も

中にはいるとは思いますが、どう考えても多すぎます

自分の正確な誕生日がわかること

自分の生まれた記録があること

当然ではない現実を目の当たりにしました。

最後に3点目は、

留年する生徒が多いこと

についてです。

上の写真のとおり、

同じ学年でも学年にして4年の差があります。

また、表の右端の欄は、留年するかどうかの欄で

Oui(Yes)と書かれている生徒が大半です。

要するに、何度も何度も同じ学年でやり直し、

何度も何度も途中で退学している生徒がいるということです。

途上国の多くでは、教育機会の平等が叫ばれ、

学校をたくさん建てて、

先生をたくさん雇って、

実際に学校に通えるようになった児童・生徒の数は

年々増加しています。

しかし、今回の生徒たちの退学の原因は

ほとんど学校にはありません。

●目先のことだけに囚われるが故の

教育に対しての理解の欠如

●世襲やコネクションが原因の

どれほど努力しても覆ることのない現実

●自分たちのことしか考えない

与えるだけの支援と与えられるだけの享受

どこからか変わらなければ、

世界は永遠に変わらない

真剣に、率直に、真面目にそう思います。

だから、今の僕にできることは

僕が日本で受けてきた教育をここで体現すること

それが唯一で最大のことだと思っています。

多くの人に支えられ、助けられ、励まされた中で、

僕が今思う、「正義」

残りの任期でカタチにしていけたらと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

では、またです!

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