2016/01/28 Thu
活動 紹介
退学する生徒たち
みなさん、こんにちは。
先日年末のお休みのあとに学校に行ったところ、
退学する生徒のリストが掲示されていました。
その数、120名
学校が始まった9月の時点での全校生徒数が
約2900名だったので、
全体の約4%の生徒が退学したことになります。
仮に日本の学校で例えると、
夏休みが終わって新学期が始まった時点で、
40人のクラスのうち
1人もしくは2人の生徒が退学したことになります。
終始考えさせられるリストだったので、
僕の感じたことを3点書いてみます。
まず1点目は、
退学した理由
についてです。
同僚の先生に確認したところ、
今回の退学は学校が行ったものではなく、
「家事や手伝いの労働力として、
このまま学校に通わせ続けられない」
と生徒の保護者からお願いされたものだそうです。
また、
「退学をお願いしてくる保護者自身が
十分な教育を受けていないから、
教育の重要性を知らないんだ。」
ともおっしゃっていました。
続いて2点目は
1月1日生まれの生徒が多いこと
についてです。
リストに生年月日が記載されていた生徒のうち
約10%の生徒の誕生日が1月1日生まれでした。
もちろん、本当に1月1日に生まれた生徒も
中にはいるとは思いますが、どう考えても多すぎます。
自分の正確な誕生日がわかること
自分の生まれた記録があること
当然ではない現実を目の当たりにしました。
最後に3点目は、
留年する生徒が多いこと
についてです。
上の写真のとおり、
同じ学年でも学年にして4年の差があります。
また、表の右端の欄は、留年するかどうかの欄で
Oui(Yes)と書かれている生徒が大半です。
要するに、何度も何度も同じ学年でやり直し、
何度も何度も途中で退学している生徒がいるということです。
途上国の多くでは、教育機会の平等が叫ばれ、
学校をたくさん建てて、
先生をたくさん雇って、
実際に学校に通えるようになった児童・生徒の数は
年々増加しています。
しかし、今回の生徒たちの退学の原因は
ほとんど学校にはありません。
●目先のことだけに囚われるが故の
教育に対しての理解の欠如
●世襲やコネクションが原因の
どれほど努力しても覆ることのない現実
●自分たちのことしか考えない
与えるだけの支援と与えられるだけの享受
どこからか変わらなければ、
世界は永遠に変わらない
真剣に、率直に、真面目にそう思います。
だから、今の僕にできることは
僕が日本で受けてきた教育をここで体現すること
それが唯一で最大のことだと思っています。
多くの人に支えられ、助けられ、励まされた中で、
僕が今思う、「正義」を
残りの任期でカタチにしていけたらと思います。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
では、またです!
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