2018/07/18 Wed
活動
<第12回>多職種カンファレンスの開催
サワディーカップ(こんにちは)。
今日は先日実施した多職種カンファレンスについて書きたいと思います。
きっかけは、6月にチェンマイにいる同期のJICAボランティア隊員主催の勉強会に同僚作業療法士と一緒に参加したことです。その際に包括的に多職種でチームで患者さんをみるための手段・共通言語として、“ICF(国際生活機能分類)”というものを同じくチェンマイで活動しておられるシニア海外ボランティアの方よりご講義していただきました。
その勉強会での内容を施設内に持ち帰り、患者に関わる全職員(医療部門、職業部門、心理社会部門)に向けたICF伝達講習とICFを使ったカンファレンスを同僚作業療法士を中心に行いました。
前回の日記にも書きましたが、私の施設では普段他部門のスタッフと患者さんのことについて話す機会はあまりない印象です。同じ医療部門に属している、理学療法士と作業療法士ですら、お互いに見えない環境で仕事をしている現状です。“カンファレンス”も時々ありますが、一人ひとりの時間が短く、非常に形式的で、患者さんの具体的な生活について議論している様子はありません。
そんな配属先の状況を少しでも打開したいと思い、そのきっかけになればと思って、今回の伝達講習会を楽しみにしていました。
結果どうだったかというと・・・
作業療法士の同僚のマネージメントがファシリテーションが非常に上手で、1人の患者さんについて、1時間程度しっかり話し合うことができました。どのスタッフさんも熱心に患者さんのことを考えていることがわかり、とても感動しました。そして、普段からきちんと情報共有・目標共有できれば、もっと患者さんのためになるのに・・・ともつくづく思いました。
スタッフのみで話し合った後は、上の写真のように、実際の患者さんにも来ていただき、患者さんからお話も伺うことができました。
いつもリハビリテーションや職業訓練をとてもまじめに取り組んでいる患者さんだったので、その患者さんについて、スタッフ全員で情報共有でき、患者さんと一緒に目標共有ができて、私としては非常にうれしかったです。
そして、スタッフの反応も非常に良好でした。日本ではどうしているの?とたくさん質問していただいて、職業部門や心理社会部門などの他部門のスタッフさんたちから継続して行っていけたら良いね!と話をいただき、第2回ICFカンファレンスも実現できそうな気がしています・・・まだ実現するかは分かりませんが。
日本で10年理学療法士をしていて思うのは・・・患者さんの生活をより充実したものにしていくためには、やはり患者さんとスタッフ全員が一緒に目標に向かって取り組む必要があります。せっかく一人一人が熱い思いをもって熱心に患者さんについて取り組んでいるのだから、もっとスタッフ全員で協力していけるように、マネージメント・ファシリテーションを頑張っていきたいなと思います。
最初の1年間は理学療法チーム内の充実を図ってきましたが、次の1年は作業療法士などの他職種と協力して、患者さんの将来がもっと明るいものになるように取り組んでいくのが目標です。
今回は以上です。
最後まで読んでいただいて、あがりとうございました。
SHARE