JICA海外協力隊の世界日記

Nzou! Zim毎月号

停電って?

Makadii (こんにちは)
第5投稿目。

ジンバブエでは停電、断水が起こるときがあります。
今回は停電について。
さてどれくらいの頻度で起きるのでしょうか。
同じジンバブエという1つの国においても
地域によって停電レベルは
かなりと言っていいほど異なります。

しかしながら全国的に
乾期の終わりの時期、12月~1月の期間において
水不足で停電する時間や回数が多くなります。
昨年12月は私が経験した中でも停電日数が非常に多く
スマホ等の各種充電が大変でした。
私の配属都市においては2週間弱電気がなく
復電するのは深夜のみ。
首都においては日中も夜も電気がなかったそうです。

ジンバブエでは主に約2種類で発電しております。
1. 水力発電
2. 石炭火力発電

電気の通っていない町の家には
ソーラーパネルが設置されていたり
いろいろと工夫をされています。

では、ソーラーパネルもなく
停電してしまった場合は
ディーゼルを使用してジェネレータを稼働させることが多く
その例の多くが学校です。
私の勤務する教員養成校や大学、技術工科学校では
ジェネレータがない学校はないのではないか、という程に
必要不可欠な物です。

ではなぜ停電するのでしょうか。
理由は様々ですが、例を挙げるとするならば
1. 水不足による停止
2. 発電所の老朽化による故障の頻発
3. 発電所の増設の遅れ
4. 債務未払いによる周辺国からの供給停止
5. 電線の盗難
などがあります。

ジンバブエには発電所がいくつかありますが
その不具合により、停電することがあります。
配電線の窃盗により、電気がなくなることがあります。

そして一番大きな問題は「水不足」です。
日本では梅雨といえば6月。
6月に雨の日が増え、6月以外の月でも雨は降ります。
が、しかしジンバブエでは
雨季の11~3月以外では、雨は一切降りません。
その為、雨季の期間に降る雨が貴重です。

特にジンバブエでは一般家庭でも農業が盛んなため
雨季に合わせて苗を植えたりするほど
雨は恵みの雨です。
その雨が降らないとなると、作物がうまくできず
生活が厳しくなるというサイクルにあります。

水不足の原因の1つは
雨量の減少。
気候変動の影響もあり、ダムの水位が低下することにより
水力発電をしにくい現状にあります。
国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)が
202211月に開催され
気候変動によるエネルギーや食糧危機、経済状況への影響等
議論されました。

気候変動による降雨傾向の変化は
特に発展途上国において影響が大きくなります。

電気がない。
つまり、少なくとも以下のことが言えます。
・冷蔵庫/冷凍庫が機能しない
・部屋の電気がつかない
・電気コンロが使えない
・電子機器を充電できない
・Wi-Fiが使えない

私の場合、
食事やお風呂のお湯も電気コンロを使用して作っているため
ガスタンクがないと生活に困ります。
部屋の電気がつかないということは
日中にお風呂に入らないと
ポータブルライトを使用することになるので
またその充電に追われます。
電子機器はモバイルバッテリーがないと
日中使いすぎると充電できません。
冷蔵庫の場合は、開閉を頻繁にすると中の温度が高くなります。

その為私の冷蔵庫には
停電後36時間保冷を保ちますと記載してありますが
電子機器の発展は
電気というインフラがある前提であることを
強く感じた瞬間です。

しかし電気があることが全て良いことじゃない、と
感じたこともあります。特に夜に。
月明かりがいかに明るいか、
新月の時の、星空の美しさには言葉1つ出てきません。
電気は自然の美しさを一部奪っているのかもしれない、
そう思うことも少なくありません。

とは言えどコンピュータ技術職で来ている以上
電気がないと、日々の活動に影響が出るのも確か。
自然との共存は難しい課題です。

Tichaonana (また次回に)

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