2024/03/01 Fri
#15 Melekeok(マルキョク)
Alii
今回は、マルキョク小学校に派遣されているMaikoさんにインタビューに伺いました!
パラオの中心地はコロールですが、首都はマルキョク州にあるNgerulmudという場所に置いています。下のMaikoさん提供写真に、白い建物が見えると思いますが、そちらが国会議事堂になっています。
コロールから車で約40分弱の魅力溢れるマルキョクの特集記事をお届けします。
Maikoさんの自己紹介をお願いします。
私はパラオの首都マルキョクの小学校で活動をしています。首都なので圧倒されるほど大きな国会議事堂がありますが、人口が300人にも満たない自然がいっぱいの州です。土地は広くてもコミュニティがとても密なので、全員知り合いで、道を歩いていると道沿いから、車の中からとたくさんの方が笑顔で声をかけてくれます。私はマルキョク小学校で、低学年の算数科では授業サポート、担任へのフィードバックを行っています。そしてパラオでは唯一この小学校でしか行っていない音楽の授業を行っています。後々は、パラオ人教師による音楽の授業を目指しています。
学校の様子はどのような感じでしょうか?
マルキョク小学校は、幼児クラスから8年生まで全校生徒100名ほどで、ニワール州、エサール州、マルキョク州の3つの州から生徒が毎朝バスで通っています。校舎は日本統治時代(第二次世界大戦前)の建物を増築しながら使っています。校舎からは真っ青な海が見えるので、校庭の鮮やかな緑と海の澄んだ青のコントラストで外を見るたびに感動します。校舎裏には巨大な木があり、豊かな自然に囲まれた素敵な学校です。子ども達は人懐っこく、元気いっぱいで毎日遊んでいます。
給食の様子を教えてください!
毎朝毎昼、調理員さん2人が作ってくれています。食堂で何か困っている子がいると、高学年の子たちは低学年に「どうしたの?」「がんばって食べるんだよ」と優しく声をかけています。調理員さんは歌がとても上手で、職員が朝食堂に立ち寄ると、とても素敵な歌声と大きな笑い声が食堂に響きます。この明るさと誰でも一緒に歌い始めるノリのよさも私は大好きです。調理員さんはパラオ文化にも精通しているので、チャンツ(パラオの詠唱)も子ども達に教えています。子ども達は完食すると「ババン!全部食べたよ!」と嬉しそうに誇らしげに話しに行きます。バランス良し!味とても良し!!のすばらしい給食です。
マルキョク州でのお気に入りは何ですか?
たくさんありすぎて、「全てです」と答えたいです。バベルダオブ島の東側にあるので、水平線から昇る朝日はもちろん素晴らしいです。他にも、日の出の少し前から聞こえてくる鳥のさえずり、昼間の真っ青な海と白い波、澄んだ空に浮かぶ真っ白な雲、風に揺れるヤシの木、透き通る空色とトキの羽の色の淡いグラデーションの夕空、大きく息を吸い込みたくなるようなあたたかさと涼しさの混ざった夕方の風、夜の暗闇の中で風が吹くとカサカサとヤシの葉が擦れる音、空一面に広がる天の川の星空、水平線から登る満月と月に続く海の上の月明かりの道、時折香る甘い花の香。五感すべてで満喫しないともったいないと感じるような、本当にすべてが素敵で魅力的な場所です。もちろん自然も魅力的ですが、人のあたたかさやパラオ文化が今もしっかりと継承されているところも大好きです。State office横には日本の世界遺産「熊野古道」との姉妹道があり、そこを登って行くと、丘の上のジャングルの中には昔の姿を残したバイ(男性専用の会議所)もあります。
マルキョクの住民は全員が親戚、又は知り合いで、「おはよう!良い一日を!」「雨降りそうだから(車に)乗っていくかい?」「ちょっと待って!果物とれたから持って行きな!」「今、学校の帰りなの?」「うちの子、最近どう?」「一緒にキンローホーシするかい?」「今度うちにご飯食べにおいでね」と毎日声をかけてくれます。人として、とても大切なものを思い起こさせ、取り戻させてくれます。任期が終了したら、すぐにこのマルキョクが恋しくなること、間違いなしです。
Maikoさん、Sulang!
魅力たっぷりの首都マルキョクは、私もお気に入りの場所の一つで、いつもマルキョク小に行く時に見える海の景色は最高で、ついでに休みの日にここのビーチ沿いで昼寝できたら最高だろうな〜と勝手に想像しています。国会議事堂へは私もたまに仕事の関係で訪れることもありますが、観光客も自由に出入りすることができて、観光名所の一つとなっています。上空から庭を見ると「Alii」と文字が浮かび上がってくるのだとか・・・近くに唯一のカフェもあったり、朝日が見えるスポットがあったりするので、皆さんもぜひ訪れてみては?
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