”おいしい”を世界に‼~モロッコ料理修行~(露口隊員は帰国しました。)

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露口 聖代
三重県

タイプ/職種
青年海外協力隊
料理
派遣国
中東・欧州
モロッコ テトゥアン県 テトゥアン市
一言メッセージ
モロッコの人たちはよく笑い、よく食べ、よくしゃべる!みんなで食卓をともに、料理でおいしい国際交流をしていきます!!

 

記憶に残るプレゼント

2016.10.31

交流 活動

10月から新学期が始まりました!新しい生徒たちに囲まれながら活動をしています。

なんたることか、今まで活動先について書いたことが無かったので、ここで改めて活動先の紹介を

私の配属先の「社会自立促進センター」は15歳~30歳の男女を対象に、学業中退や経済的に困難な状況にある青年に料理・裁縫・美容師・自動車整備士などの職業訓練を実施し、手に職をつけて社会自立を促すことを目的としています。

私の活動先の生徒たちは、まずセンターで3か月間授業を受けます。その後、11か月間の企業での実習をクリアし、最終試験を合格することで調理師資格がもらえます。資格があることで就職に有利になり、卒業生はレストランやパティスリー、ホテルの厨房などで働いています。

私は、授業での調理指導や、実習先の見回りをしながら、より多くの生徒が料理の仕事に就けるようサポートするのが活動の目的です。

厨房業務というのは、どちらかといえば華やかな仕事ではなく、体力と気力、忍耐力が必要不可欠です。実習は、交通費などの補助も出ない、いわゆる”タダ働き”という過酷な11か月間…毎年、半分以上の生徒たちは経済的にも精神的にも実習を続けることが困難になり、途中で断念してしまうようです。

さて、主題に戻ります。

新しい生徒たちとの授業が始まり、3週間ほど経ちました。

いつもフレンドリーな生徒たちは、よくお家へ招待してくれます。先日、山の集落に住んでいる生徒が、「ビサラ(豆のスープ)を食べにうちに遊びに来て!」と誘ってくれたので、食べ物につられてお邪魔してきました。

ここでモロッコでのおもてなしスタイルの紹介を…

◎その一…お家へ招待されたら、必ずと言っていいほど泊まりを強要されます。断ると、若干怒られます(笑)

日本人としては、最初は抵抗がありました。しかし、“郷に入れば郷に従え”というもので、こちらへ来て一年経った今では、いつ何どきでも泊まれるように、お呼ばれしたら洗面具は必ず持っていくようになりました。

昼下がりに人様のうちでお昼寝することだって、今では慣れたものです()

◎その二…これも定番なのですが、いつも何かしらのプレゼントをくれます。ブレスレットやアクセサリー、服や指輪 etc…

今回も生徒が、ガンドーラ(襟元に装飾のついたモロカンワンピース)を「先生()にあげる!!」と言ってくれました。とても可愛い濃いピンクのガンドーラ。しかし、生徒の暮らしからは、決して安いものではないと感じたので、さすがに貰えないと思い何度も断っていると、

「これを先生が持って帰って家で見た時に、私の事を思い出すでしょう。それで、今何してるかな?どうしてるかな?って、私の事を思い出して欲しいの。」

その言葉がとても心に響きました。

自分が誰かにプレゼントを贈るとき、ただ、喜んでもらえるかな?気に入ってもらえるかな?と思うくらいで、こんな事を考えたことはありませんでした。

今までモロッコの人々がくれたたくさんのプレゼントにも、そういった気持ちが込められていたのかなぁと思い、胸がいっぱいになりました。

物には、人との出逢いや想い出をとどめておく力もあるんだなぁと…

そして私も、モロッコで何かを形にして残せたら、出逢った人たちの記憶にとどめてもらえるのかな…?

そんなことを考えている間に!

いつのまにか、そのガンドーラは片づけられていました。

…本当はあげたくなかったんだろうな。

その日の晩は美味しいビサラをご馳走になり、次の日の朝生徒と一緒に学校へと向かいました。