JICA海外協力隊の世界日記

交剣知愛 en ドミニカ共和国

ミラバル姉妹

ミラバル姉妹はドミニカ共和国の200ペソ紙幣に印刷されている女性達で、左から長女パトリア、三女ミネルバ、四女マリア・テレサである。彼女たちの名前を知ったのはドミニカの歴史について学んだ時である。1950年代トルヒージョ大統領の独裁政権に反対した活動家として知られている。彼女たち及びその夫達は幾度となく投獄され、拷問を受けたが、屈することがなかった。そこでトルヒージョは手下の男達に3姉妹を殺害させた(1960年11月25日)。この事件がきっかけで一般市民の怒りをかい、6ヶ月後に本人も暗殺された。因みに、これが切っ掛けとなり11月25日は「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」となっている。

3姉妹が最後の10ヶ月を過ごした家が今は博物館となっている。首都から北にバスを乗り継いで3時間程の所に有るテナレスという町にある。博物館の中は当時使っていた食器、日用雑貨品、ミシン、衣類などが綺麗にそのまま展示されており、上流の生活が感じ取れた。また姉妹の各部屋にはそれぞれの結婚式で使用したドレスやその時の写真などが展示されていた。庭も綺麗に手入れしてあり、木には大きな蝶々が飾ってあった。これは彼女たちがグループ内でラス・マリポサス(蝶)のコードで呼ばれていたからである。庭の大木のそばに3姉妹とミネルバの夫マノロ、四人の胸像とお墓があった。

因みに、次女のベルヒカさんは反独裁政権運動に積極的ではなかったため、2014年まで生存され、博物館の近くに住んでいたそうだ。四姉妹に合掌!

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