JICA海外協力隊の世界日記

挑戦に年齢は関係ない

生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける

リビングストンにある「モシ・オア・トゥンヤ(Mosi-Oa-Tunya)国立公園」はザンビアで2番目に小さい国立公園ですが、ビクトリアの滝を含むこの国立公園には、キリン、シマウマ、バッファロー、象をはじめ、さまざまな種類の動植物が生息しています。そして、ザンビアでは唯一、シロサイが生息している国立公園です。国立公園内にはライオン、チーター、ヒョウなどはいませんので、どことなく、自由にのんびりした雰囲気が漂っています。

 なかでも自由に振舞っているのはバブーン(ヒヒ)です。こちらの公園に生息する種類はチャクマヒヒで、体長は最大で115cm、体重は15kgから31kgになるそうで、ヒヒの中で最も大きい種類と言われています。

 バブーンを一番よく見かけるのが、ビクトリアの滝の入場ゲートの周辺、ビクトリア・フォールズ大橋にあるブリッジカフェの周辺、ビクトリアの滝のイミグレーション周辺です。この場所に共通しているのは・・・・「人が集まる場所」です。とても残念なことなのですが、以前ビクトリアの滝を訪れたツーリストの中で、バブーンに食べ物をあげてしまった方がいたそうなのですが(バブーンに食べ物をあげることは固く禁じられております)、そういう行為によって人馴れし、スーパーマーケットのレジ袋を持っているとそれを目がけて走り寄ってきたり、手提げのカバンなどを奪っていこうとしたりすることもあります。

 ビクトリアの滝などバブーンが集まるところを見学される際には、スーパーマーケットのレジ袋は外に出さずにカバンの中などに入れ、バックは肌身離さずお持ちください。

 「モシ・オア・トゥンヤ国立公園」に生息している動植物の中で恐らく人気度が低いバブーン。もともとバブーンが住んでいたところに人が集まるようになり、人の影響を受けて悪者になっているバブーンを見ていると、「もともと平穏無事に過ごしていたのに・・・」という声が聞こえてきそうです。国立公園内でバブーンに出会った時は近寄らず、遠くからそっと静かに見守っていただきたいと思います。「生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける。」

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