JICA海外協力隊の世界日記

手のひらのパナマ野生蘭

バニラと蘭

こんにちは。あゆみです。

今回は、みなさんにも馴染みの深い、甘い香りが特徴のバニラについてお話します。

アイスクリームやお菓子、リキュールと幅広く使われるバニラ。

実は、蘭の一種であることをご存知でしょうか。

上記の写真のように、”バニラ”といってみなさんが思い浮かべるものは、種子(種子鞘)の部分です。

鞘の中には小さな黒色の種子が無数に含まれており、私たちが食べているアイスクリームに入っている黒いぽつぽつしたものは、実は蘭の種なのです。

種子鞘は、最初はつるつるした黄緑色をしています。

これを発酵乾燥を繰り返し行うことにより、表面が黒くしわしわになり、初めてバニラ独特の甘い香りがするようになるのです。

高温多湿の環境で良く育つバニラは、パナマの太陽の元、すくすく育ちます。蔓は樹木や壁をつたってどんどん伸び、高さはなんと10mを超えることもあります。

先日、お家の庭を歩いていたら、偶然バニラの花を見つけました。普通は首をもたげるほど高い木の上に花を咲かせるのですが、手に届くほど低い蔓に花を咲かせいたので、初めて手に触れることができました。

バニラの開花は1日だけです。

なので、この1日に受粉のタイミングを逃してしまうと、バニラの種子は実りません。花もバニラのような甘い香りがするのかと思ったのですが、特に香りはしませんでした。

裏庭で、こんな貴重なバニラを見つけることができてしまうパナマ。

蘭が好きな私にとっては、これ以上ないほど素晴らしい場所です。

APROVACAでも年に約1回、バニラの種子鞘の収穫を行っています。今年は3つほど収穫し、現在は「バニラ酒」を試作中です。

二か月間ほどバニラを浸けたリキュールは黄金色になり、ふんわりと甘い香りが増してきました。

わたしとカウンターパート・ビビアナさんの、密かなお楽しみです。

Ayu

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