JICA海外協力隊の世界日記

ベトうし日記

40℃は病気ですか⁉

ベトナム南部は5月から雨季。

雨季といっても夕方のスコールが毎日あるといった感じです。

日中は相変わらずのカンカン照り。

「暑くて死にそぅ~」

と言ったら同僚が、

「暑くないよ。私は慣れてるからね」

だそうです。

ベトナム人は日本人に比べて平熱が高めです。

「37℃が普通なんでしょ?」

と聞いたら、

「37℃から37.5℃だよ」

と言っていました。

恐るべき人類の適応力。

ベトナム人はあまり汗かかないよねと、日本人同士で話題になったりします。

発汗の閾値が高いのでしょう。

ここで気になるのが、牛の平熱。

一般的に牛の平熱は38.5℃から39℃。

ところがベトナムのホルスタイン牛たちは39℃から40℃だったりします。

ちなみにホルスタインはオランダやドイツ辺りが原産です。

ベトナム人とベトナムのホルスタインの違うところは、先祖代々そこで生きてきたのか、自分の世代からベトナム生まれなのか、ということ。

例えるなら、ベトナム生まれのオランダ人はベトナム人と同様に暑さに強いのか、ということ。

これまで牛たちを見てきた印象は、ある程度は適応しているが、という感じ。

どういうことかというと、オランダ生まれのホルスタインよりは暑さに強いが、ベトナム原産種ほどではない。

なので、ベトナム原産の牛に比べると病気になりやすいし、涼しいところで飼われているホルスタインほど生産性も高くない。

高い平熱はギリギリ頑張って暑熱ストレスに耐えている結果。

しかし、ベトナム人はベトナム原産種と同じ感覚でホルスタインを飼いがちだし、私は日本のホルスタインと同じ感覚で考えがちになってしまい、その感覚のズレをたびたび感じます。

ベトナムで飼われるベトナム種でも、日本で飼われるホルスタイン種でもなく、ベトナムで飼われるホルスタイン種にとっての最適解を見つけることが、ベトナムの農業には必要なんだなぁ。

何気ない会話からふと考えことを徒然なるままに書いてみました。

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