JICA海外協力隊の世界日記

タイはよかとこっタイ!

<第21回>Health Education

サワディーカップ!!

タイトル通りに患者向けのHealth Education講座を開催しました。

上の写真はその様子です。

今回のHealth Educationは2人の理学療法士が中心になって企画してくれました。内容は当施設の2大疾患 “脳卒中片麻痺” “脊髄損傷” についてです。講習の目的は、自身の病状理解や再発防止が中心ですが、当施設では患者さん同士ができないことを手伝い合って生活しているので、患者さん同士がお互いの病状を知ることも意味のあることだと考えています。

タイ人の同僚たちはプレゼンテーションは上手で、患者さんたちを巻き込んだ参加型・双方向性の講習会を展開してくれます。人前で話すことが苦手な私としては、見習うべきところがたくさんありますね。タイにいる間に少しでも苦手意識を克服できるように頑張ろうと思います。

上の写真は、同僚たちと一緒に作成した患者さん向けの Health Education Book を紹介してもらっている場面です。脳卒中片麻痺、脊髄損傷、喫煙についての3冊作成しました。患者さんが自主的に読んでいることもありますが、基本的には入所時・退所時の2回読んでもらうように促しています(退所時は退院時指導の一環として同僚が説明も行ってくれています)。

最後の写真はHealth Educationとは関係ありませんが、以前に私が作成した記録用紙を、同僚が自主的に使用してくれている場面です。

私が来る前は患者さんの日々の記録をつけることはありませんでした。というのも、理学療法士1人に対して、毎日20人以上の患者さんがいるので、マンパワー的にも理学療法士が毎日患者さんの記録を残す難しさがありました。

そこで、患者さんが自身で書けるような記録用紙を作成しました。初めは私一人で使い始めた記録用紙ですが、同僚たちも患者さんの成果を記録を残すこと必要性を感じてくれたのか、私が作った英語の記録用紙を自主的にタイ語へ訳してくれて、さらには新たな記録用紙を作成して患者へ書かせてくれたりと、同僚自身も記録用紙の活用を積極的に取り組んでくれています。患者さんからも「私も書きたい」との声があがることがあり、多くの患者さんが記録用紙を用いて、リハビリテーションを行えるようになっています。

記録は必要か?との意見もあるかと思いますが、一番良かったことは、患者自身が自分の記録を残すことで、自身の成果を感じることができるようになったことです。長い期間リハビリテーションを行う施設なので、モチベーションを維持するために、自身の成果を可視化することは必要だと感じています。また、その記録用紙は目標共有やフィードバックのツールともなっており、同僚と患者さんがリハビリテーションの方針について話し合う際の良い指針となっています。

以前にも書きましたが、私のそもそもの要請目的は当施設の基盤作りです。1年以上かかりましたが、私が紹介してきた内容が少しずつ形になっているというのを実感しています。残りの約8か月間、施設の基盤作りに努めていきたいと思います。

最後まで読んでいただいて、コーップクンカップ。

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