JICA海外協力隊の世界日記

チョコっとガーナ日記

ガーナと日本の架け橋に!

アンテレー!こんにちは!

突然ですが、問題です。
今夏、神奈川県横浜市で日本とアフリカを繋ぐ、一大会議が行われるのをご存知ですか。

答え合わせは記事の後半にするとして、だいぶ日にちが空きましたが、今回もアートマイルプログラムに関してお送りします。2018年9月に始まった本プログラムの後半でもあり、メインの取り組みでもあるガーナと日本の子どもたちによる壁画の共同制作の様子をお伝えします。(半年間に渡るプログラムの前半の様子はこちらから。)

昨年、9月から11月まで、互いに文化を紹介し、それらの違いや共通点を見つけながら絵のテーマを言葉で表していきました。「違いもあるけれど繋がっていこう」、そんなメッセージを「絵」としてどのように表現するか、お互いの生徒たちが工夫を凝らしながら考えていきました。そして12月上旬、大まかな構図が完成し、その後日本側の生徒たちが絵の半分を描き、本年1月無事にガーナに到着しました。

子どもたちにお披露目する前にこっそり拝見すると、想像以上の出来栄えに驚きながら、子どもたちに見せると、私以上に日本の生徒たちの作品の素晴らしさに驚いている様子でした。

さて、1月下旬からいよいよ作業の始まりです。日本文化とガーナ文化をなるべく対照的になるように絵のコンテンツを決め、下絵を描き始めていきました。無事に下絵を描き、いよいよ色を塗る作業です。

日本側の素敵な絵に配慮しながらも、何度も何度も絵の具の入ったコップが倒れそうになるなどハラハラドキドキの中、色付けを行う子どもたち。いくら大きな紙とはいえ、自分のパートが終わると絵の周りを駆け出したり、普段行わない特別活動のため、なかなか集中力も続かず思うようには進みません。正直、どんな作品になるのか想像がつかなかった時期もありました。そんな私の心配をものともせず、最終的には素敵な作品ができることが分かっているかのように作業を続けていた子どもたち。「やる時はやる」そんな底力を見せつけられ、3月上旬に無事に協同作品が完成しました。

(制作の様子)

中央に手を繋いだ両国の子どもたちが描かれ「つながり」を表し、左側の日本文化になるべく対応する形でガーナ文化が右側に描かれています。(桜の木とカカオの木、寿司とフフ(伝統的なガーナ料理)など)また日本側には月が、ガーナ側には太陽が描かれ、時差が表されています。ガーナ、そして日本の子どもたちの手によってそれぞれの文化的特徴、繋がりが1枚の絵の中に込められた傑作が完成しました。

無事日本側に届いたことも確認でき、3月中に子どもたちと半年間の振り返りを行い、長いようで早かった半年間の協同学習が終了しました。

(上記写真は横浜市国際局Facebookページより引用:https://web.facebook.com/city.yokohama.kokusai/photos/a.527330564133391/1105692669630508/?type=3&theater

さて、最初の質問を覚えていますか。その答えは今夏、横浜市でアフリカの開発をテーマとして行われる国際会議「TICAD7(第7回アフリカ開発会議)」です。そんな一大イベントを100日前に控えた先月中旬、横浜市で100日前イベントが行われました。

イベント内では、ガーナ公使の参加とともに、昨年度のガーナと日本のアートマイルプログロムの様子が共同制作した一枚の壁画とともに、パートナーであった横浜市の中学生のみなさんによって発表されました。さらに嬉しいことに、ガーナ側の様子を伝える時間もいただき、子どもたちにインタビューをし、ビデオにまとめて送らせていただきました。

日本で描かれ、遠く離れたガーナに到着し、そして完成した日本とガーナの子どもたちが描いた絵が、嬉しいことに日本とアフリカを繋ぐイベントにおいて大勢の日本のみなさんの前でお披露目されたのです。この写真を見た瞬間、非常に感慨深く感じました。

私自身、小学生時代の国際理解学習によって世界の広さを知り、興味をもち、現在協力隊として母国から遠く離れた地で生きています。この交流が、ガーナの子どもたち、日本の子どもたちにとって、両国について知ることができただけではなく、世界に視野を広げることができたきっかけになればと思っています。そしてこの一枚の絵が、ガーナと日本とを繋ぐ、架け橋になれば幸いです。

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