ランバレネ日記

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横田 陽紀
(東京都)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
感染症・エイズ対策
派遣国
アフリカ
ガボン モワイエン・オゴウェ州ランバレネ市
一言メッセージ
エイズを取り巻く地域の状況の改善に取り組みます。仕事のこと、当地での生活のことをわずかばかりでもお伝えできたらと思います。

 

世界エイズデーとエイズクラブ

2018.12.14

活動

ちょっと時間が経ってしまいましたが、12月1日は世界エイズデーでした。


市内のある中等学校で、所属先病院が主催して式典を行いました。

州知事・市長を始めとした来賓が参加され、院長による啓発プレゼン、知事や保健局長、陽性者代表によるスピーチなどが行われました。


当日の式典は、市内の中等学校へのエイズ啓発クラブの立ち上げ式も兼ねており、赴任から半年ぐらいたってから提案した、中等学校にエイズ啓発クラブを作る、という構想が実際に動き出します。

このエイズ啓発クラブという試み、何も新しいものではありません(先輩エイズ隊員が既に他の地域で導入していた。また若年層向けにエイズについての正しい知識を持つ人を増やす、というのは、エイズ対策としてはいわば定番)。

ただ、赴任後半年間で州内各地を視察して感じた、医療へのアクセス難(陸路が乏しく、河川・湖沼による地理的分断が顕著)、正しい情報入手の困難さ、といった大きな問題点を乗り越えるためには、やはり『病気に対する予防が必要』『病気になったら通院が大切』と思ってもらえるように人々の意識を変えるしかありません。

知識を広げていくためには、15人程度の病院スタッフだけでは足りません。各地の村や川、湖といった州内の隅々にまで知識を広げるためには正しい知識を持った人間がたくさん必要です。そのため情報伝達を担う人材を育てる必要があります。

そのような人材には若年層に担ってもらい、人口的に多数である彼らの世代におけるHIV感染拡大のリスクも減らし、彼らの意識・行動を変え、市内外世間一般へ波及させる。。。

何も新しいことではないのですが、国民性を考慮しても物事はそう簡単に進むわけでもないので、まずは地道に若者育成に取り組み、自分が任期を終えた後もこの取り組みが継続していくような基盤を作ることが大事だと思っています。

先日、市内の中等学校にこの活動で使うための教材(作成したテキストを含む)や物資を届けに回ったところ、ある学校の顧問の先生から、「(我々が作成した)テキスト(注1)を読んでみたいと思っていた」と言ってくださいました。
期待にこたえられるほどの内容のものを作れているかどうかわかりませんが、こう言われると作った甲斐があったと思えるものです。

まだ始まったばかりのことではありますが、ひとまずは順調に滑り出した、と考えています。

注1:前の記事の1枚目の写真のものです。(前の記事リンク http://world-diary.jica.go.jp/yokotaharuki/activity/post_6.php)

写真1:12月1日のエイズデー式典、ガボンの全国紙で取り上げられました。見出しは「感染の有無を知ることの必要性」。

今年の世界エイズデーのテーマは「Know your status(感染の有無を知ろう)」ですが、それと合わせた見出しになっています。

記事中の写真は上段左から、所属先院長、参加した一般生徒、来賓、式典後のHIV検査イベントの受付の様子です。

写真2:市内中等学校のエイズ啓発クラブのメンバーとなる生徒たち。写真は4校分ですが、5つの中等学校にクラブを作るつもりでいます。1校は当日の移動の手段が手配できず、欠席となってしまいました。

写真3:式典後のHIV検査(採血コーナー)の様子。写真1の記事中の写真の通り、受付を済ませた後、こちらの採血コーナーに進みます。採血後、20分ぐらいで結果がわかります。結果はここから少し離れたところで、他の人に聞こえない形で、臨床心理士から受診者に伝えられます。