JICA海外協力隊の世界日記

セルビア便り

ゴルバッツのはなし その1

Zdravo! ズドラヴォ

先日までの猛暑はうそのように息をひそめて

雨が秋を連れてきました。

お日様がだいすきなセルビアの人々。

夏は陽気で冬は不機嫌と聞くのですが、本当かな、、、焦


今回は、先月探検したゴルバッツについて。

写真の通り、ごつごつした名前にぴったりの、堅牢な要塞です。

ゴルバッツ.jpg

要塞が見下ろしているのは、ドナウ川。

ドイツの黒い森から始まり、東は黒海へと注ぐ、ヨーロッパ第二の大河です。

ここゴルバッツは、そのドナウ川の川幅が全流域のうちで一番広くなる場所。

対岸のルーマニアまでは6kmを超え、まるで海をみているようです。

しかし要塞を越えると、川幅は一気に狭まり

今度は全流域で最も狭く、最も深い、幅150m、水深90mへと表情を変えます。

欧州10か国以上を流れる大河の、こんなにも様々な表情を楽しめるのは

セルビアならではの見どころです。

ドリナ川.jpg


さて、旅の話に戻ります。

今回は首都ベオグラードから1泊2日の旅。

バスターミナルから朝6時発の便で出発。朝日.jpg

朝日を眺め、ところどころ川の気配も感じながら

3時間ほどで到着。

ゴルバッツの町のバス停からは、要塞まで歩いて1時間かかってしまうので

その次の停留所で降ります。

停留所とは名ばかり、セルビアでは首都と市中心のバス停以外は基本、

時刻表はもちろん、看板も何もない道のそこら辺に停まるので、結構どきどきします。

そんなときは、よく周りの方が助けてくれます。

公共交通機関は地元の人の足に徹していて、観光客にとってはまだまだハードルが高いなあと思います。

ただ、そういう冒険も楽しいものです。

さあ、要塞が見えてきました。

要塞の後ろ側から。先を行くのは日本語隊員。
出発!.jpg

自然の地形を生かして建てられたゴルバッツ要塞、

そのはじまりは、14世紀始めごろと言われています。

120回以上の戦火をくぐり抜け、要塞はその間、ハンガリー、オスマントルコ、ブルガリア、オーストリア、セルビア、と数々の国の手を渡ってきました。

EUの協力のもと、2014年から大規模な改修が行われ

2019年に再び一般公開されるようになりました。

実は観光名所として整えられてから、まだ日が浅いのです。

入場チケットは緑青赤黒の4種類あり、見られるエリアごとに値段が異なります。

今回はせっかくなので、要塞の一番高い塔まで登れる全エリア可の黒チケット(約2,300円)に!

セルビアでは珍しく、商売っ気があるというか、遺跡の維持管理を大切にしているというか、まあ結構なお値段です。黒チケット.jpg

黒チケット購入に際し、服装と靴(靴底まで!)をしっかりチェックされます。

ケガやその他事故に関する自己責任について書類にサインし、いざ入城!

このときはまだ、難攻不落のゴルバッツ要塞を甘くみていたのでした、、、

黒入口.jpg長くなってしまうので、今回はここまでに。

次回もぜひお付き合いください。

Ćao!

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