2026/09/19 Sat
活動
建築隊員って、実際なにしてる?

(↑備蓄倉庫の外観:2026年7月竣工、ブータンらしさを多少盛り込めたかと思います)
建築隊員って、実際なにしてる?
HARMONY
みなさんこんにちは。建築隊員のyutaです。
1つ前の記事では首都ティンプーの路上観察を報告させていただきました。
前回の記事:路上観察 in ブータン #2 | ブータン便り(ブータン事務所) | JICA海外協力隊の世界日記
ここのところ、建築隊員なのに文化的な紹介のみで、設計活動のことを執筆していませんでした。
なので今回は私の活動先で何をやっているのかをざっくり紹介したいと思います。
*図面や完成した建物の詳細は守秘義務などの関係上、掲載できませんので、ご了承ください。

(↑備蓄倉庫の簡易スタディ模型:3Dモデルで確認することが多く、模型を作る文化・素材がないので私はコピー用紙で色々なことを確認しました)
まず、私は日本でいう国土交通省に近い役割を担う省庁の設計課で、公共建築の設計を行っています。
公共建築というと、図書館や公民館などを想像する方も多いかと思いますが、ブータンで公共建築は病院や学校、道の駅や公共トイレなど、様々な建物が国の“インフラ”として公共の役割を担っています。
同僚は建築許可の手続きや構造検査などを行っていますが、業務を分担しているので、私は触り程度しか関わりません。
とはいっても、許可事項の確認をしたり、法規的な規制を設計に盛り込んでいますので、完全にノータッチというわけでもありません。
他省庁(主に教育省)からの要請を受け、要望を基にブータンの文化・環境・歴史・慣習・時代性・現代的な要素など、様々なことを考えながら、建物の竣工に向けて努力をしています。
また、同僚技術者への知識の共有などといった内容も同時に行っています。

(↑学生寮の構造モデル:柱・梁の位置や大きさをモデル化し、安全性を確認しつつ、全体の計画との整合性を検討しました)
仕事の内容を、完了した順に列挙すると、
・トイレの内観パース(イメージ画像)の作成:配属先省庁の来賓用のもの
・ユースセンターの基本設計:サムツェ(ブータンの南西部)の国境付近
・ユースセンター(2)の基本設計:カベサ(首都ティンプーの中部)の斜面地
・日本のバリアフリー法のまとめ、解説、導入補佐
・備蓄倉庫の基本設計、詳細設計、現場監理:首都ティンプーの市街地、南部のツィラン県に1棟ずつ、2026年7月に竣工しました
・学生寮の基本設計、詳細設計(一部):パロ(空港がある県)にある大規模学校敷地内の、ろう学生用の建物
・備蓄倉庫の棚の設計
を行いました。
現在はパロの
・備蓄倉庫の設計
・科学学校校舎の設計
を任せていただき、設計は本格的に始まっていないので、調査からスタートしています。

(↑科学学校の初期スタディ:書かれていること以外の要素を想像しながら、1つの案に収斂させていきます)
JICA長期派遣での建築要請は年に2~5件程度で、中身は専門学校での製図の授業や同僚建築家へのアドバイス、というものが多く見られますが、私は上記のような設計活動をメインにさせていただいております。なかなか珍しい。
これは要請内容に沿ったものでもありますが、私の経験や専門性を見て、設計業務を任せていただいているという配属先の配慮によるところも大きいです。
そしてスマートな同僚との協働では、私が言いたいこと、「意図」の汲み取りが早くてとても助かっています。設計の仕事における違いはもちろんありますが、とても快適に活動させていただいております。
また、設計を生業にしているものにとって、バリバリ設計に携わらせていただいているので、幸せを感じる場面が多いです。
日本にいるときよりも余力がありますので、プライベートワークとして
・ランプシェードの製作
・アパートの実測、調査
・ティンプーの都市計画の論考執筆
・日本の建築コンペティションへの参加
・その他細々したものを諸々、、、
と、やりたいことをやりたいだけ、のびのびとやらせていただいています。
もし、JICAの長期ボランティアを建築で受けようと考えている方がいましたら、何かの参考に(ならないかもしれませんが)なったら嬉しい限りです。
ここでは私のメールアドレスなどを記載する訳にはいきませんから、何かのご縁でコンタクトがとれることがありましたら、私のできる限りのお手伝いはできるかもしれません。
今回は活動の紹介になりましたが、今後もチラホラ建築的な内容やブータンの文化的な内容を紹介できたらと思います。
初回に書いた通り、「幸せとは何ぞや?」という問いも、私の中で形取られてきたので、記事にできたらと思います!
それではまた!
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