2026/09/08 Tue
文化
路上観察 in ブータン #2

(↑アメコミ風『S』)
路上観察 in ブータン #2
SILENT YARITORI
みなさんこんにちは。建築隊員のyutaです。
1つ前の記事では、ブータンの観光地を少し紹介させていただきました。
前の記事:ブータン有数の観光地「ポプジカ」2026夏 | ブータン便り(ブータン事務所) | JICA海外協力隊の世界日記
今回は路上観察第2弾、ブータンの街のユニークな部分を再び紹介したいと思います!
(第一回はこちらです:路上観察 in ブータン#1 | ブータン便り(ブータン事務所) | JICA海外協力隊の世界日記)
■「アメコミ風『S』」は、厳密には路上ではないのですが、病院に入る前の前室でもあり、スロープ室でもあるような場所で見かけました。遠目でみてみるとアルファベットの「S」に見えませんか?なんとなく字体が角ばっていてかっこよく感じたのと、スーパーマンの「S」味を感じたのでこのタイトルにしました。
ブータンの古い建物にはエレベーターがありません。この病院にはあるのかもしれませんが、なかった時期の車いすや担架が階移動するためのスロープなのでしょう。いまはあまり使われていないのか、手すりが洗濯物干しに使われています。何となくアジアの路地風の様相を呈していますね。

(↑トマソン階段(影)の額縁)
■「トマソン階段(影)の額縁」は、行きつけのカフェに行く途中、建物の解体現場をたまたま見かけたものです。建物内部の階段が取り外された跡が、手前の窓の解体によって、縁取られているように見えました。ザ・トマソンともいえる階段の「影タイプ」を展示しているとも捉えられます。(トマソン:街にみられる、本来の機能を失った / 意味が無くなったのにもかかわらず、なぜか残されている、美的価値をもつ構造物を指します。)街全体を博物館ととらえるならば、この解体現場は額縁のある作品の展示スペースとも読み違えることができたりしませんか?(無理があるかもしれません)
現在、ブータンの首都ティンプーでは建物の更新が進んでおり、こういう解体現場をよく見かけます。仮囲いがないこともあるので、観察には注意が必要ですが、景観条例のある街が新陳代謝していく様を間近で見れるのは新しい気づきもあって、面白いものです。
(↑キューブリックの双子階段)
■「キューブリックの双子階段」は、首都ティンプーの主要通りで発見したユニークな階段です。もしかしたら観光に来られた方は見かけているかもしれません。双子にも見える階段を初めて見たときに映画「シャイニング」の象徴的なシーンを思い出し、この名前にしてみました。階段の上から2人が同時におりてきたらぶつかってしまうのではないか?(譲り合い必須!)と思ったり、狭い登り口などから、映画の「不安さ」のようなものを連想したというのもネーミングの理由となっています。
日本では想定からくる安全性によってデザインが決定されることがありますが、限られた空間の中で機能を成立させることが優先された建築の部分は、ブータンの所々で見ることができます。階段の「昇り降り」という機能が必要な箇所に、このようなユニークな階段を設置することが最大の利便性だったのでしょう。安全性や使いやすさに対する考え方の違いが表れているようで、興味深い発見となりました。
ブータンだけでなく、日本以外の諸外国に旅行に行った際には、文化や慣習からくる建物の小さな違いがあったりします。それらを観察し、想像を膨らませると、新しい発見ができるかもしれません。もし路上の観察に興味がある方は、ぜひ楽しんでみてください!
それではまた!
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