JICA海外協力隊の世界日記

ブータン便り

物もお金も返ってくる国、ブータン

※本記事に書いてある事はただただ運が良かっただけです。海外では常に高い防犯意識を持ちましょう。

Kuzuzanpola! 隊員の岩井です。
今回はブータンで物やお金が返ってきた出来事を紹介します。

1. iPhoneが返ってきた

ブータンに来て6日目、なんと同期隊員がiPhoneをタクシーの中に置いてきてしまいました。海外でこれをやったら詰みです、もう戻ってきません。しかし一縷の望みに賭けてできるだけのことはやってみます。パソコンからAppleにログインし、「iPhoneを探す」を試してみたところ無事に発見。そこからはひたすらコールし、運よく運転手の家族が電話に出てくれました。運転手に代わってもらい、滞在先まで届けてもらって無事に手元に戻ってきました。タクシーに置き忘れたスマホが帰ってくるなんて日本並みの治安の良さです。写真は無事に帰還してきたiPhone。
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2. ライトダウンが返ってきた

首都ティンプーの隊員が私の任地パロに来るタクシーにライトダウンを置き忘れてしまいました。運転手の電話番号も分からず、途方に明け暮れました。ただまだ諦めるのは早いです。ブータンのタクシー運転手は大規模なコミュニティを築いており、数百人から構成されるWeChat/WhatsAppグループに入っています。そこに日本人が服を忘れたことを書いてもらったら10分ほどで運転手から返信があり、無事に手元に戻ってきました。写真はライトダウンを受け取っている際の写真です。
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3. お金が返ってきた part 1

パロに赴任したてのある日、商店にて洗剤を買いました。価格は260ニュルタム、日本円にして約450円です。若干高いなとは思いつつも「輸入品だから高いのかな?」と特に気に留めませんでした。一週間後同じ商店に行ったところ、「100ニュルタム多めにもらっちゃったから返金するね」とわざわざ100ニュルタムを返してくれました。海外だとぼったくられる可能性もありますが、ブータンでは数日経ってからでもきちんとお金が返ってきます。ブータン凄すぎませんか???
なお本記事のサムネは100ニュルタムが返ってきた時に撮った写真です。100ニュルタムもらい30ニュルタムの喉飴を買ったため残りは50と20ニュルタム紙幣で受け取りました。

100ニュルタムを返金してくれた商店。外見が某大手コンビニに似ていますが、きっと私の気のせいでしょう。ほぼ毎日お世話になっています。
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4. お金が返ってきた part 2

配属先の近くに夫婦が営む小さな食堂があります。旦那さんは日本の歌を少し知っており、日本が大好きな様子。それもあってかいつもロティ(ナンのようなもの)を無限おかわりさせてもらっていました。私はてっきりこの無限おかわりは無料だと思っていました。後々分かるのですが、これは旦那さんの完全なご厚意でした。
ある日いつも通りロティを食べに行ったところ、その時は奥さんが会計でした。例の如く無限おかわりをしたところ正規料金を請求されました。至って正しいです。見方によっては私が今まで正規料金を払わす食い逃げをしていたレベルです。「あ、本当はこんな高かったんだ」と思いつつももちろん払います。ちなみに480ニュルタムでした。普段は150ニュルタムほどだったので3倍以上です。
食堂は私の通勤路にあるので帰り道にその前を通ります。通り過ぎたところお店から旦那さんが出てきてなんと100ニュルタムを手渡してきました。「受け取れない」と何度も言ったのですが熱量に押し負け受け取ってしまいました。食堂の奥さんが正規料金を請求したのは正しいですし、それまでご厚意で無料無限おかわりを提供してくれた旦那さんもきっと正しいです。それでもいつもより高い料金を請求してしまったことによる申し訳なさから100ニュルタムを渡してきたのです。
ブータン人はお金への執着が少ないと言われますが、この件はそれを表すとともにお金を稼ぐ以上に大切な何かを教えてもらった気がしました。


ブータンに来てから定価よりも高額を請求されたのは片手で数える程度です。嫌なことがあるとついついそちらに目がいってしまいますが、それ以上にブータン人の方々に恵んでもらっています。タクシー代を割り引いてもらったり、市場で毎回フルーツをサービスしてもらったり、レストランでデザートがサービスされたり、恵んでもらった回数は数え切れません。「幸せの国」という枕詞は伊達じゃありません。

以上です。ブータンは安全で良い国なのでぜひお越しください!

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