JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#06 周りに頼って進めることができた活動

Hola, ¿cómo están? (こんにちは、みなさんお元気ですか?)

私は現在、ボリビア最大の都市サンタクルスにある大学に附属する食品分析センターで活動しています。

現在の当センターの業務は、主に加工食品等の成分分析が中心で、学生の実習やインターンの受入による学術支援等も行っています。

食品加工という職種で派遣されていますが、実験室で化学分析を行い、分析方法を検討することが主な活動で、残留農薬分析を中心に取り組んできました。

配属先の同僚たちはこの分野での経験が長く、すでに組織や個人のやり方が確立している、という印象を持ちました。

そこで、私が何かを教える、先頭に立つというよりは、問題が起きた際、周りの方を頼りながら活動をすすめることにしました。

赴任当初は、同じ職種の隊員がいないことや周りの方より自身の経験が少ないことで漠然とした不安を感じていました。しかし、活動分野の近い隊員や専門家の方々に、イベントへの参加や施設の訪問などご招待いただき、少しずつ知り合いが増えていくことで安心して活動に向き合えるようになった気がします。

このような周りの皆さんとの関わりの中で、ひょんなことから課題解決の糸口が見えてくることもありました。

例えば、農業分野の専門家とご一緒した際、残留農薬分析をしているという話題を出したところ、有機農業推進団体の知人をご紹介いただくことになりました。その後、私の配属先の職員3名を含めた顔合わせの場が設けられ、配属先にとっては直接ニーズを聞く貴重な機会となりました。分析サービスへの需要が明確になったことで、残留農薬に関する会話が増え、今まで以上の意欲を感じています。

さらに、配属先の職員自ら知り合った団体の方と直接連絡をとり、相互協力の一環として分析サンプルの提供を受けていました。今後は得られた結果を共有し、情報交換を続けていくようです。

配属先の理想に近付くためにまだ課題はありますが、可能な範囲で出来ることを地道にやりつつ、難しいことは周りに沢山頼って、少しは進めたかなと感じています。私が活動できる期間は少なくなってきましたが、任期終了後もきっと配属先が前進していくことに期待して、最後まで取り組みたいと思います。


文責 嘉手苅 舞(2022年度2次隊/食品加工/サンタクルス県サンタクルス市)

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