JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#242 2年目の挑戦!ボリビア国際大会の振り返り【バドミントン/佐木川】

こんにちは!ボリビアのスクレ市でバドミントン隊員として活動している、佐木川瑠美です。

現在は、子どもから大人までさまざまなレベルの選手たちにバドミントンを教えています。

2026年8月、スクレで2つの国際大会(ボリビア国際大会・イベロアメリカ選手権)が同時に開催されるというビッグイベントがありました。マルタ、ポーランド、スリナム、ペルーなど世界各地から選手たちが集まるにぎやかな大会になりました!

今回は、『ボリビア国際大会』の出来事を中心にお伝えしたいとおもいます。

写真2.jpeg今大会で特に印象に残っているのは、『男子シングルスの準々決勝』です。

戦ったのは、私がスクレに来てから一番長く一緒に練習してきたGabriel選手。

ここで勝てばメダルが決まるという大一番の試合で、対戦相手は昨年敗れたスリナムの選手でした。

1ゲーム目を大接戦で落とすも、2ゲーム目を取り返し、勝負のファイナルゲームへ。

Gabriel選手が先に20点を取り、あと1点取れば勝利というマッチポイントまでいきましたが、そこから相手選手の粘りで20対20の同点に追いつかれ……

最後は20対22と、あと一歩のところで逆転負けをしてしまいました。

写真3.jpeg誰かのために、こんなにも悔しいと思えたのは初めてかもしれません。

自国開催ということもあり、彼のメイン種目でもあるシングルスでメダルを取らせてあげたかったです。

ここで勝てば世界ランキングのポイントも多く入り、彼の今後の国際大会につながるチャンスでもあったので、なんとしても勝たせてあげたい試合でした。

最後まであきらめない気持ちや、必ず勝つという執念は、相手のほうが強かったのだと思います。

日頃の練習でどれだけ一本一本に集中できているかが、こういう勝負どころに出るのだと痛感しました。

この悔しさを糧に、彼と一緒に私自身ももっとレベルアップして、次の大会につなげていきたいです。

写真4.jpeg大会期間中、とてもありがたい出来事もありました。

Gabriel選手のシューズは指が見えるほど穴が開いていて、ガムテープで補強しながら使っていました。

ボリビアはバドミントン用具を手に入れるのが難しく、他国に注文してもいつ届くかわかりません。

彼はボリビア1位の選手ですが、国際大会という大事な舞台であっても、テープでしのぎながら戦うしかない状況でした。

それを見たオーストラリア代表の選手が、「彼にはまだまだ未来があるから使ってほしい」と、ご自身の大切な予備のシューズをプレゼントしてくれました。

信じられないようなサプライズに、「えっ、本当にいいの?」とGabrielも私もとっても驚きました。

さっそく履かせていただくと……なんとサイズは奇跡的にぴったり。

↓↓(※写真左がもともと履いていたシューズ、写真右がプレゼントしていただいたシューズ)↓↓

写真5.jpegプレゼントしてくれたのは、自費で世界各国の国際大会に挑戦されている日本人の選手。

今大会の男子シングルスでは3位に入賞された方です。

バドミントンへの想いや今後の挑戦についてもお話をきくことができ、私自身とてもいい刺激をもらいました。

遠く離れたボリビアでこのようなご縁があったこと、ボリビアの選手を助けてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。これからの挑戦も応援していきたいです!

シングルスの悔しさをそのまま終わらせたくなく、「他の種目では何としてもメダルを取らせたい!」と気持ちを切り替えました。

なかでも特に盛り上がったのが、『ミックスダブルスの準決勝』です。

事前練習で負けていたパナマのペアを相手に、ファイナルゲームの大接戦で勝つことができました!

決勝では、オリンピック出場経験のあるマルタの選手ペアに負けて準優勝となりましたが、他国の選手に勝ってつかんだ銀メダルは素晴らしい結果だとおもいます。

シングルスで悔しい思いをしたぶん、しっかりと結果を出し、とても頼もしい姿を見せてくれました。

写真7.jpegほかの選手たちも連日たくさんの試合をしました。

本来国際大会は、ボリビア代表という選ばれた人しか出られないことが多いのですが、今回は自国開催ということもあり、普段なかなかチャンスのない選手たちも他国の選手と対戦することができ、きっと良い学びになったのではと思います。

写真8.jpegすべての試合が終わったあと、Gabriel選手が勝ち取ったメダルを私の首にかけてくれて、

「ルミ、たくさんサポートしてくれてありがとう」と言ってくれました。

シングルスで勝たせてあげられなかった悔しさと申し訳なさがあったので、その言葉をもらったときは救われた気持ちになりました。

あらためて振り返ってみて、今大会はほんとうに濃い時間だったなと感じています。

試合に負けて一緒に泣いたり、勝ってみんなで大喜びをしたり。

悔しいことも嬉しいことも選手たちと一緒に味わうことができ、とても良い経験になりました。

ボリビアでの任期もいよいよ終盤。

これからも選手たちの挑戦は続いていくので、次の国際大会で勝てるようにしっかりサポートしていきます。

なにか特別なことをするのではなく、これまで通りやるべき練習をコツコツと積み重ねていきたいです。

バドミントンって楽しい!もっとやりたい!

と選手たちに感じてもらえるように、残りの時間も元気に楽しくがんばっていきます。

(※2026年8月執筆)

文責 佐木川 瑠美(2024年度2次隊/バドミントン/チュキサカ県スクレ市)

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