2025/10/03 Fri
活動
#73 果樹栽培隊員の活動日記【果樹栽培/高橋】


Hola(こんにちは)!
バトンリレー第51弾を担当します、2025-1次隊の高橋園香です。
私はボリビア最大の都市、サンタクルス県サンタクルス市で果樹栽培隊員として活動しています。
派遣先はサンタクルス農業局(SEDACRUZ)という農業支援や普及活動を担う機関で、植物衛生部(農作物の病害虫対策を担当する部署)の同僚とともに、小規模な果樹農家さんを支援する活動を行っています。
協力隊参加前は大学院にて植物病理学研究室に所属し、主にバナナの病気を研究していました。
ボリビアにはバナナを使った料理が沢山あるのですが、実はバナナの味と香りがあまり得意ではありません…。外食の時にバナナが入っている場合は、周りの人に譲って食べてもらい、何とかボリビアでも暮らしています。 写真はMajadito(マハディート)というボリビアの伝統料理で、チャーハン風のご飯に焼いたバナナや牛肉などが添えられます。(私はすぐにバナナを譲ってしまったので、写真はバナナなしです!)


現在は、週に1~3日ほど同僚の外回りに同行し、果樹の栽培状況や病虫害の発生状況を調査しながら、専門用語を学ぶ日々を送っています。
スペイン語での病害虫の名前を覚えるのが難しく、サンタクルスで別の呼び名もあり苦戦中…。
柑橘類や、今後私がメインで担当することになるアチャチャイル農家を訪問し、問題がないか確認しています。
もし病害虫が出ている場合は、農家さんの栽培方針に合わせて農薬などを用いた病害防除の指導を行っています。
アチャチャイルとは、ボリビア原産の熱帯果物で甘酸っぱい味わいとマンゴスチンに似た風味で知られています。
サンタクルス県のポロンゴ市はアチャチャイルの主要な生産地として知られ、町の中心ではシンボルとしてアチャチャイルの紋章が多く見られます。
まだ収穫時期ではなく市場に出回っていないため、これから何か月後かに食べることを心待ちにしています!


また害虫の発生予測のために誘引剤を用いたトラップを設置し、約2週間後に害虫の種類や数の確認も行っています。
アチャチャイルはちょうど幼果期(果実が大きくなり始める時期)を迎えており、実を守るためにもこの時期の病害虫予防が特に重要です。
また、訪問先には栽培化していない(庭先に生えていて、収穫できれば売る)方もおり、木が全体的に高く伸びていることが多かったです。
日本では、病気の予防や収穫などで管理をしやすくするため、枝を剪定して(いらない枝を切ること)低い状態を維持していることが多いため、木が高い場合は農薬散布や収穫にかなり労力がかかるだろうと考えながら、農家さんを回っていました。訪問先で他の作物に問題があれば、一緒に診ることもあり、新しいこともたくさん学ぶ機会があります。
病気の研究をしていた私と、害虫に詳しく現場経験が豊富な同僚、お互いの得意分野を活かしながら頑張っていきます!
文責 高橋 園香(2025年度1次隊/果樹栽培/サンタクルス県サンタクルス市)
➡➡ 次回は環境教育隊員の中村さ〜ん
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