JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#63 なぜ南米ボリビアにサッカー隊員?【サッカー/池田】

皆さんこんにちは。 バトンリレー第41弾。

ボリビア、コチャバンバ県でサッカー隊員として活動している池田史朗です。
サッカーサカんな南米ボリビアになぜサッカー隊員?と思われるかもしれません。が、2026年ワールドカップ予選を世界最速で突破した日本サッカーはここボリビアでも認められており、現在も2名のサッカー隊員が活動中です。また1997~1998年に元ボリビア代表、バルディビエソ選手が横浜マリノスで活躍したこともあり、Jリーグ、日本サッカーの認知度は非常に高いものがあります。ちなみに私の同僚コーチも元ボリビア代表でマラドーナと対戦経験があり、よく日本のサッカーについて話をします。そんなボリビアのサッカー文化をいくつかご紹介します。

まず一番驚いたのがスポーツ用品店の品揃えです。ホイッスル、イエローカード、ストップウォッチ、作戦ボード、マーカー、コーンなど、コーチ活動やトレーニングに必要なものが一つの店舗で購入出来てしまうのです。まさに南米!

ゴールキーパーの練習も日本とは少し違います。
日本ではフィールドプレーヤーと一緒にトレーニングすることが多いと思いますが、ボリビアでは子供から大人までが一緒にトレーニングを行います(その後、それぞれのチームトレーニングに合流します)。子供たちは大人のプレーを間近に見ながら成長し、大人たちはそれを温かい眼で見守るファミリーのような光景を見て、いつも穏やかな気持ちになります。

またボリビアでは高地の影響が非常に大きいです。チームの紅白戦に出ることがありますが、日本の感覚よりも思った以上に疲れて動けません。コウチだけにコーチ活動も大変です。ボールの軌道も若干違うように感じます。ワールドカップ南米予選はラパスにあるエルアルト市のスタジアムで行われますが、ここは標高約4,150m、世界で最も標高の高いスタジアムです。強豪国であるブラジル、アルゼンチンがいつも苦戦していて、そんなに疲れるものかな?と思っていましたが、今は身をもって体感しています。

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ボリビアのサッカースクールもほとんどが会費制ですが、経済的な理由などスクールを辞めてしまう子どもたちも少なからずいます。同僚コーチと話していると、スクールに通わず遊びでボールを蹴っている子どもたちの中にも才能のある子どもがいて、彼らがサッカーを続ける環境があれば代表チームも強くなるかもしれない・・・と話していたのが印象的です。私は日本で外国籍児童(ブラジル、ペルーなど)を対象とした無料のサッカー教室のコーチをしていますが、目的は子どもたちの居場所づくりとサッカーを続ける環境づくりです。ボリビアで改めて、一人でも多くの子どもたちがサッカーを続ける環境づくりが必要であると感じました。残りの期間も子供たちが楽しくサッカーを続けることができるよう活動していきたいと思っています。

今は現地に行かなくてもたくさんの情報が手に入る時代ですが、実際に経験して感じることもまだまだあるのかもしれません。

サッカーの現場からは以上です。

文責 池田 史朗(2024年度3次隊/サッカー/コチャバンバ県コチャバンバ市)

➡➡ ラパスのスタジオ、佐々木さんにお返しします。

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