2025/05/27 Tue
文化 生活
#27 ツッコミどころ満載ボリビアのリアル写真集 4選!【栄養士/松永】


バトンリレー第6弾!!こんにちは。
ボリビアで活動中の栄養士隊員、松永瑞希です。
まずは簡単に自己紹介をさせていただきます!
現在ボリビアに来て1年4か月が経ち、県の保健事務局に配属されています。任地では肥満の割合が高く、それに伴って糖尿病などの生活習慣病が健康課題となっています。
そのため、私は糖尿病患者さんへの栄養教育や、医療従事者が栄養教育を行えるようにするための教材づくりに取り組んでいます。
ちなみに日本では、特定保健指導に従事していた経験があり、その経験がボリビアでの活動にも活かされています。
今回はそうした活動の紹介ではなく、思わずツッコミたくなるようなボリビアの日常を、写真とともにシェアしたいと思います!
個人的には最後が一番衝撃です!


1つ目は、「カラフルすぎる衣装」です!
あまり知られていないかもしれませんが、ボリビアのオルロのカーニバル(Carnaval de Oruro)は、南米三大カーニバルの一つで、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。ありがたいことに参加の機会をいただき、「これは行くしかない!」と、2025年3月、私はなんと演者として参加してきました。
そして……衝撃だったのが衣装の「盛りっぷり」!
日本は“引き算の美学”と言われることもある国。そんな私にとって、“足し算しまくり(?)の美学”とも言えるこの衣装は、もはやカルチャーショックでした。特に帽子は自分たちで飾り付けをしたので、ありとあらゆるものを「え、まだ付ける? それも??」という驚きの連続でした。
でも不思議なことに、歩いているうちにそのカオスなカラフルさが芸術に見えてくるんです。まるで“歩くアート”。踊りが完璧でなくても、それっぽく見えてしまうあたりも、カオスです(笑)。
さらに言えば、標高3,700mという富士山以上の高さで、飛び跳ねて走る踊りをするというチャレンジ付き。
衣装の盛りっぷり、カラフルさ、そして超高地という、まさに「三大カオス」を体験することができました。
2つ目は、「小学生の女の子が連れてきた豚のペット」!
豚って、ペットなの?
と思わず心の中でつぶやいたこの出来事。これは、保健センターへのアクセスが悪い地域に、センター職員と一緒に訪問し栄養教育を行ったときのことです。
ある小学生の女の子が、なんと子豚を連れてやって来たのです。しかもリードなし。にもかかわらず、子豚はちゃんと女の子に従っていて、全然逃げる気配はありません。
名前もちゃんと付いていました、忘れてしまいましたが。
そして気になって聞いてみました。
「え、大きくなったら食べるの?」
すると、女の子は元気よく「うん!」と一言。
日本で聞いたことのある「命の授業」が、ここでは特別なイベントではなく“日常”として存在していることに、なんとも言えない感動と驚きを覚えました。


3つ目は、「豚の丸焼き」!
2つ目で“豚のペット”を紹介した後にこの話をするのは、少々タイミングが悪いかもしれませんが、、、これもボリビアの日常のひとコマです。
初めてこの“豚の丸焼き”を見たときは、衝撃でした。今ではすっかり見慣れてしまいました。
これは、知り合いが育てた豚で、こちらはペットではなく販売もしているので完全に“お仕事寄り”の存在。ボリビアでは誕生日やお祝いの際に、家族や親族で豚一頭を丸ごと食べるという文化があります。
日本ではあまり見かけないですが、こちらでは皮ごと焼いて食べるのが主流。皮はパリパリで、香ばしくて美味しい!のですが、正直ちょっと脂っこくて、私はあまり量を食べられません(笑)。
よく見るとかわいそうに思えてしまう部分もあります。
でも、これが本来の「命をいただく」ということなんだろうな、とも感じます。
日本では、お肉はパックに入って、骨も取られ、きれいに薄切りになっていて“食べやすい”のが当たり前。でも実は、その“当たり前”こそが特別だったのだと、ボリビアに来て気づかされました。
4つ目は、「保健センターで糖尿病患者に出されたお酒」!
これは……正直、一番の衝撃だったかもしれません。
保健センターで、お酒? しかも糖尿病患者に?
しかもちゃんとワイングラスまで用意されてるんです。準備の抜かりなさに、逆に笑ってしまいました(笑)。
ボリビアの保健センターは、日本でいう病院やクリニックのような存在。私はそこで、月に1回開かれる糖尿病患者さんの集まりに参加して、栄養教育を行っています。
12月の年末に行ってみると、まさかのお酒登場。
最初は「スパークリングジュースかな?」と思っていたのですが、飲んでみたら……普通にシードル(りんごのお酒)でした。アルコール度数はそこまで高くないとはいえ、日本の医療現場では基本的に糖尿病患者に飲酒はおすすめしません。これはかなりカルチャーショックです。
でもその裏には、「年の最後なんだから、楽しまなきゃ!」という、ボリビアならではの価値観がありました。もちろん、すべての保健センターがそうというわけではなく、私が見た中ではこの一件だけ。でも、日本の感覚だと、かなり衝撃的なシーンです。
一方で、ボリビアの人たちって本当に“楽しむこと”が上手だと思います。
オフィスは静かなものという常識が当たり前の日本人ですが、ボリビアでは冗談を言って笑い合うのは当たり前。音楽が流れていたり、TikTokを音ありで見たりするのも普通。良くも悪くも、「細かいことは気にしない」という文化が根付いています。
どちらが良い悪いという話ではないですが、こうして全く異なる価値観に触れられるのが日本を出ることの面白さでもあると感じています。
***
いかがでしたか? 実は、まだまだ“ツッコミどころ”満載の写真があるのですが、今回は長くなりすぎてしまうので、ひとまず4枚までにしておきます。
少しでも、ボリビアの日常や空気感を感じていただけたら嬉しいです!
¡Hasta luego!(またあとで)
文責 松永 瑞希(2023年度3次隊/栄養士/サンタクルス県モンテロ市)
➡➡ ではでは、次の隊員にパスしまーす♪
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