JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#46 何気ない休日から知る、南米ボリビアでの生活の魅力【障害児・者支援/茅根】

バトンリレー第24弾!!

こんにちは。20241次隊、南米ボリビアのコチャバンバ県で障害児・者支援隊員をしている茅根です。
今日はコチャバンバでの何気ない休日の日記を紹介します。時間がある時に読んでもらえたら幸いです。

2025619(木曜日)、前日の18日に配属先の同僚から「明日はel feriado de Corpus
Christi(
聖体の祝日)だから仕事は休みだよ
」と急に告げられ、急遽訪れた休日に何か予定があるはずもなく、アパートでダラダラYouTubeを見て過ごしていた。

昼頃になると日も上り、暖かな日差しが窓からさし、心地よい天気の中、外からはクンビアなどの陽気な南米の音楽が漏れ聞こえてくる。そうなるとアパートにいるのは勿体なく感じ、取り敢えず外に散歩に行くことにした。
外は休日と言うこともあり、店のシャッターはおり、人通りもまばらでゆったりとした穏やかな午後の時が流れ、小さい子どもをつれた家族や日傘をさした若い女の子、犬の散歩をする眼光の鋭いおじさんなどが道を歩いていた。

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ボリビアの四季は日本と真逆で6月の今は冬にあたるが、私の住んでいるコチャバンバ県では朝夕は秋初めの様な寒さだが日中は日本の初夏と変わらない暑さで、今も半袖で街を散歩している。
日差しを浴びたら直ぐに帰る予定だったが、気持ちの良い陽気にもう少し休日の午後を満喫したくなった。そんな折、ふとコチャバンバの名物である丘の上のキリスト像が目に止まった。
アパートの窓から毎日望んでいるキリスト像。一度バスで丘の頂上まで訪れたが、徒歩で訪れた事はなかったので散歩がてら目指してみようと思った。目的ができ気分が高揚した。

キリスト像のある丘の麓まで閑静な住宅街を歩きながら目指す。閑静な住宅街といっても、レンガや石作りの家はよく見ると塗装が剥げ、古びた雰囲気で、駐車場の柵の向こうから吠えてくる犬の鳴き声と合わせて6月の乾燥した空気をより際立たせていた。
丘の麓付近にある公園を通ると右脇にはテレフェリコ(ボリビアのロープーウェイ)の乗り場が見える、しかしこのテレフェリコは私がコチャバンバに到着した約一年前から既に動いておらず、その為、丘の頂上まで行くにはバス(年末のみ)かタクシー、徒歩で行くしかない。
丘の麓から頂上を見上げると目指しているキリスト像は丘の稜線に隠れ、見えなくなっている。その代わりに階段が直角に頂上まで続いていた。



階段の始まりにはBIENVENIDOS AL VIA CRUCIS(十字架の道へようこそ)と書かれた石板と共に白い彫刻が出迎えてくれる。
これはキリストが十字架を背負いながら丘を上り、磔にされるまでの物語を彫刻で再現したもので、丘を上りながらESTACION XIII(ステーション13)まである各場面を再現した彫刻を見ながら、十字架を背負って丘を登ったキリストを追体験する。

階段を登り始める。周りには登る人は自分以外おらず、すれ違うのは降りていく人たちだけだ、上の方にカップルが登っているのが見える。
階段の周りはサボテンや背の低い木々が乾いた地に茂っており、日本では見ることのないボリビアらしい景色に高揚する反面、少しずつ息が上がってくる。上を見るとまだ中腹にも至っていない。心の中で「きつっ」と呟く。ESTACIONまだ5。まだ8も残っているのかと頭の中で考える。

それでも足を止めることなく上り続ける。左から差す強い日差しが項垂れる私の体の影をはっきり形作る。先日ライブを見た地元のアーティストのFran Alissの曲を流し気分を上げる。

ようやく中腹まで辿りついた時には私の顔は十字架を背負ったキリストの彫刻と同じ様に苦痛の表象を浮かべている。「後、半分

IMG_9716.jpeg黙々と登るが息は上がり、聴いている音楽を遮る。
途中、ふと顔上げると、階段を下る若い女の子が同情と理解の様な眼差しでこちらを見ており、1人で恥ずかしくなった。

心臓と肺が動いているのを感じながらまた登る。

ようやくESTACION XIII(ステーション13)のキリストが死ぬ場面まで辿りつく。悲劇的な場面で悲しむよりもここまで来たと言う喜びの方が勝る。

脇の下と首筋にかいた汗を頂上付近の涼しい風が冷やす。
目的のキリスト像まで後少し。
その少しがやたら長く感じながら巨大なキリスト像の麓まで行き、上を見上げると大きなキリスト像が両手を広げ出迎えてくれたが、上る息を整えながら視線をあげ見つめても、無表情な顔が遠くを見つめているだけで、思っていた程の感動はなかった。

近くのベンチに腰掛け、一息つける事に感謝しながら、アパートから見る方が近くで見るより身近に感じられるなと気付かされた。

ボリビアのコチャバンバ県に来て約一年たった今でも何気ない日常の中で新鮮な驚きや気づきは尽きることはない。その事を幸せに感じ、今の環境をありがたく思った。


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文責 茅根 暁史(2024年度1次隊/障害児・者支援コチャバンバ県コルカピルア市)

➡➡ 体育隊員の投稿に続く..to be continued..

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