JICA海外協力隊の世界日記

ボツワナ便り

夏のボツワナはマラソンも!【RUN FOR A SAFER BOTSWANA】

Dumela! (こんにちは!)コンピュータ技術隊員の加地です。

先日、先輩隊員が帰国して、いよいよ最古参となりました。マラソン好きだった先輩隊員の一人はメダルを10個持ち帰ったとのことですが、私も思いがけず8個目をゲットしました。

活動しているフランシスタウンで開催された「POLICE COMMISSIONER’S RUN FRANCISTOWN EDITION」というイベントで10k走ってきましたので、その様子を紹介します。

マラソン大会が多い

ボツワナにはサッカーとマラソンくらいしか娯楽はないとカレッジのスタッフが口にしていたこともあるくらい、マラソン大会は多いです。

朝が早いこの手のイベント、以前はカレッジの先生に連れて行ってもらったりしていたのですが、今回はバスが出て学生たちが乗っていくとのこと、乗せてもらえることに。

朝3:30出発とのことで行ったものの気配がなく不安になりましたが、4:00前には少しずつ学生が宿舎から出てきて、バスもメインゲートに到着。最初は少人数かなと思っていたら、次から次へと学生が乗り込んできました。

移動中の車内ではジャケットが配られ、スタジアムに着いたら数名とともに降ろされ、バスは去って行きました。

そう、彼等はSports Recreation and Leisure科の学生で、ロードサイドでの給水やナビゲーションを担当していました。

そしてなんと、マシシ、イアンカーマに続き、ボコ現大統領もナマでみられました! マシシ前大統領と、その前のイアンカーマは、初代大統領の生まれ故郷・セロウェでのマラソンで号砲を担当していましたが、ボコ大統領はスポーツウェアに身を包んで登場し、一緒にウォーミングアップのズンバをして、21kmコースのスタートとともに走り始め、5kmコースを完走したそうです。

コースのハイライト?スパゲッティロード

今回のコースは、オールドスタジアムを出発して、スパゲッティロードと呼ばれる立体交差(ループしているものはボツワナにここしかないそう)を10kmコースは直進、5kmコースは折り返し、21kmコースは右に折れてA1道路を首都ハボロネの方に少し走ります。

IMG_8156.jpegIMG_8159.jpegIMG_8158.jpeg

途中、エイドや交差点に立っている学生が、名前を呼んで応援してくれて嬉しかったし、カレッジのスタッフが走ってるのを見せられたのもよかったなと思いました。

科の先生数名は21kmに出ていました。学生が運営で働いているので、それを全部回ることも目的だったのかもしれません。そして流石にみなさんアスリート体型でした。

走る人もいればずっと歩く人もいて、ゴールする時間はまちまちなのですが、スタート後の適当な時間をもって、クールダウンのセッションやセレモニーなどが行われるのが典型的な流れです。

今回は細かくスケジュールがでていたのですが、それでも決してその通りには進まないのがボツワナ。スタートは5:20から21km、5:30から10kmと5kmとアナウンスされていましたが、実際は6:00に21kmがスタートしていきました。しかし大統領が参加となると、ここはそれに引きずられますし、むしろそのおかげで早々にスタートできたとも考えられます。

第二部は、BDF(Botswana Diffence Force)の音楽隊による国歌の演奏から始まりました。派遣前訓練で覚えて歌ったりしましたが、国歌のメロディーはお気に入りです。

スケジュールでは8:00から9:40まで、エンターテイメントやスピーチが並んでいましたが、用事があり途中で会場をあとにしました。

大統領からのメッセージ

イベントの様子はBtv(ボツワナ政府直轄の公共放送=国営テレビ局)も中継していて、FBページでLIVE配信もされていました。大統領の生スピーチを聞ける機会とも思ったのですが、一夜明けた週末日曜に、FBページでスピーチを観ました。

https://www.facebook.com/share/v/1CrVC5NaR6/?mibextid=wwXIfr

残念ながらオープニングのBDFによる国歌の演奏はありませんでした。ボコ大統領のメッセージは44’30あたりから。20分の予定を40分以上かけていました。

スピーチは、イベントをホストしているPOLICE SERVICEに触れ、凄惨な事件にも真っ先に駆け付け、対応していること、精神的にもストレスの多い局面を繰り返すことで相当な負荷になっていることなども、謝意とともに話されました。

そして、こうした事件を聞き起こす背景として、Gender Based Violenceについて話が進みます。Lawyerからのアドバイスとして、以下のような点を言及されていました。(大統領はかつて弁護士として活動していた)

・ボツワナには、開始されていない離婚調停が2,000件以上ある。
・結婚するなら、共同財産から抜け出せ。別れたければ別れ、戻りたければ同じ相手と再婚すればいい。(共同財産とは、結婚するときに選択する資産の帰属に関する取り決めのひとつ)
・暴力のきっかけ(トリガー)はしばしば言葉のやりとりにあると指摘。互いの言葉の選び方やコミュニケーションの質を見直すよう女性に呼びかけた。
・男性は経済的・社会的・心理的なプレッシャーの下で生きているが、それを暴力や薬物に転化させないように。特に「家庭内で子どもの前で暴力的にならないこと」を強調。
・互いへの敬意をもった対話こそが健全な家庭と社会の基盤である。

また、失業率が高い国の現状にも触れ、Btvやこのイベントを引き合いに、

・TikTokのショート動画などをみていても、コンテンツ制作などのクリエイティブには成長が期待できるし若い人は得意だ。
・Btvのコンテンツ予算は 2 million pula(日本円で約2,000万円超)。これを200 millionに引き上げる。8,000人規模の雇用創出になる。
・tender baseの事業機会を増やすのではなく、必要なのはentrepreneurだ。

といった発言もありました。

ここにいる全員とハグしたいが、そういうとSecurityに止められたとも。

親近感と期待を抱かせてくれる大統領だなとあらためて感じました。
気になった方はぜひ動画を見てみてください。

それでは!

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ