JICA海外協力隊の世界日記

ボツワナ便り

豪雨のために学校閉鎖

Dumela!  首都近郊の小さな村の大きな小学校で活動している、井口昭夫です。

今回はボツワナで起こった、豪雨災害についてご紹介します。

2月末、2週間ほど雨が続きました。昨年着任した頃の雨は、風とともに激しく降り、短時間であがるものでした。しかし、今年の雨は嫌らしいほどしつこく続きます。

2月26日水曜日、雨足がだんだんと激しくなり、学校から帰宅するのも大変な状況になってきました。まず、学校が停電になり、仕事ができなくなりました。教室も電気がなくうす暗い状態です。グラウンドの土はえぐられ、グラウンド一面まるで湖になってしまいました。学校の中庭は子ども達の足も埋まるほどに水かさが増していました。学校前の通学路も大きな水たまりが至る所にできていました。道路は水が低地に流れることによって、ますます凸凹になっていきます。スキー場のこぶ斜面状態です。

WhatsAppに送られてきた情報によると、ある地域は道路が冠水し車が水没してしまったそうです。また、首都の背後にあるダムの貯水量を超えて雨が降り続いたため、水が幹線道路まで溢れ出すかもしれないという情報も出てきました。私の家の近くに水なし川があります。普段は水がありません。しかし、この連日の大雨で水量が増し、数メートル上方の橋の上を超えて濁流が暴れまわっていました。反対側の人は、川の横断ができず大変困ったそうです。現地の方は、「こんな長期の大雨は初めてだ」と漏らしていました。しかし中には、水没した歩道で子ども達が遊びまわっている動画も回ってきました。昔、私も台風の後に、水量の増えた道路をプール代わりに泳いで遊んだことを思い出しました(水洗トイレが普及していない時代です)。

今回の大雨で1つよかったのは、私の家に水の侵入がなかったことです。入居してから1年間、雨と戦ってきました。雨が降ると毎回、雨水が家に入り込み、翌日は床掃除をしなければいけませんでした。大家さんが業者に頼み、ドアを直してくれたのですが、ダメでした。そこで、ドアの外側から大きな石を入れた厚手のビニール袋をドアと地面の間に固定してみました。それ以降は雨の侵入がありません。今回も大丈夫でした。これはちょっと嬉しい出来事でした。

川の氾濫で一番死者が出るのは砂漠の国だそうですが、ボツワナも西にカラハリ砂漠があります。表土はほとんど砂地です。ですから保水機能が弱く、今回のような災害が起こったのでしょう。排水インフラが整っていないことも原因かもしれません。ダムは深刻な問題です。これからは長期豪雨を鑑み、計画放水も必要でしょう。

 明けて火曜日からようやく学校再開。空もボツワナスカイブルー!子ども達も満面の笑顔で登校していました。ボツワナには青空が似合います!

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